男はモノが捨てられない!? 部屋が散らかる前から片付ける習慣をつける

著者名照沼 健太
男はモノが捨てられない!? 部屋が散らかる前から片付ける習慣をつける

もうすぐ年末。年末といえば大掃除です。今年こそは一年中スッキリと整理整頓された部屋で暮らそうと思っていたのに、気づけば散らかりっぱなし…なんて方も少なくないのでは?

そこでお片づけのプロである、安東英子さんに大掃除のテクニックを伺いました。しかし、お話を伺ううちに、どうやら大切なのは「大掃除以前の、お部屋の片付け」ということに…!?

片付けられない人って、どんな人?

–安東さんはもともと片付けが得意だったのでしょうか?

安東英子(以下、安東):もともと好きでした。母いわく、3歳の頃には美容院で髪を切ってもらった後、ほうきを借りて床に落ちている髪の毛を掃除していたそうです。そうした掃除だけじゃなく、片付けや整理整頓も率先してやっていましたね。私にとって整理整頓は、テトリスのような、パズルゲームみたいなものなんです。

 

–普通の子供は「面倒くさい」と言って、おもちゃなどの片付けを嫌がるイメージがありますが。

安東:今は大人も子どもも動くことを面倒くさがる人が多いですね。最近は特にそういう子が増えている気がします。

 

–片付けられない人の特徴は、やはり「面倒くさがり」なのでしょうか?

安東:散らかった家の子ほど「めんどくさい」って言葉が多いですね。きれいに整った家の子の口からは「めんどくさい」なんて滅多に出てきません。そもそも親が言っているから、子どもが真似して言うようになるんですよ。

ごみ箱がすぐそこにあるのに、捨てるのを面倒くさがってその辺に置いてしまう。それが家中に広がって散らかっていく。

 

–一事が万事という感じですね。

安東:教育としても良くないと思いますよ。片付けや整理整頓は頭を使うので、頭を使うことを面倒くさいと思ってしまう。私は片付けをするためにお宅に伺うとき、そこにいる子どもにもやらせるようにしています。

一緒に片付けをして「ほら、できたじゃない」って褒めると、子どもは片付けが楽しくなって自分でやるようになるんです。

 

–整理整頓が教育につながるというのは興味深いですね。

安東:それが大人になった時の仕事の能力にもつながります。仕事ができる人は基本的に整理整頓ができる人だと思います。部屋が散らかっている人って、パソコンのデスクトップもファイルでぐちゃぐちゃになっているんです。

だからパソコンの画面を見て「この人めちゃくちゃだ」と思ってしまうことは少なくありません。いちいちファイルを探すのに時間をかけていたら、それは仕事が遅くなって当然です。

–探しものがすぐに出て来ないというのは時間の大きなロスですね。

安東:よく「整理整頓は神経質」と勘違いされますが、そうではなくて、探す時間が無駄だから整理整頓しているんです。散らかった部屋で何か良いことがあるかといえば、何もないと思うんです。

 

–先ほど、子どもは褒めて片付けさせると伺いましたが、片付けられない大人にはどう対応しますか?

安東:この仕事をしていて思うのは、男の人のほうが難しいということですね。頑固だし、子どもっぽい部分があるというか、思い出に固執して全然モノを捨てられない傾向が強いです。男性のほうが壊れたものも捨てない。家電の空き箱を捨てないもの男性です。

 

–男としては耳が痛いですね(笑)

安東:でも、片付けって人間の基本中の基本だと思うんです。仕事をしているといろんな人に出会いますが、どんなにいいお洋服を着ていても、片付けていない人はどこかに自信の無さや、ごまかしている感じが見て取れます。

その人の中身は、家の中と共通するところがあると思いますね。家が新しいか古いかじゃなく、きちんと整理整頓している人は堂々としています。

大掃除前の片付けが大切。そして、片付けるためには捨てることが大切

Before

 

After

–そうした片付けられない人が多い中、これから年末にかけての「大掃除」は変わるきっかけになるのではないでしょうか?

安東:ただ「大掃除でつじつまを合わせる」的に意味を履き違えている人が多い気がしますね。網戸の掃除なんて、普段からやっていれば年末の寒い時期にしなくてもいいんです。そして、それ以前に大掃除にたどりつかない家も多いです。

きちんと片付いていて、物もちゃんと収納できていて、その上で初めて拭き掃除ができるんです。だから、大掃除以前にきちんと片付けることが重要だと思います。

 

–なるほど。対処療法的に大掃除をしてもしょうがないと。では片付けについて伺いたいのですが、安東さんのテクニックとして「見えないところから始めて、最後に玄関を片付ける」というものがあります。これはどういう考えからなのでしょうか?

安東:押入れや納戸、一戸建なら物置。そういった場所が収納ではなく「ゴミ置き場」になっている場合が多いですね。まずはそこに押し込まれている不要なものを捨てます。そうしてから、例えば納戸の中にキャンプ用品があったら、それを物置に移動する。

そして納戸が空けば、リビングや廊下に出しっぱなしの掃除機やストーブ、扇風機を入れる。そうして家の中のいらないものを全部片付け、最後に玄関を片付けて終わりという順番です。

 

–まさにパズルゲームのようですね。

安東:そうです。この方法があるので、どんな家に行っても「片づけられなかったらどうしよう」と心配したことはありません。この順番通りにすれば絶対に片付きます。みなさん目立つ玄関やリビングから片付けたがるのですが、そこは落とし穴です。

 

–最初に「いらないものを捨てる」というステップがありますが、なかなか捨てられない男性にはどうアドバイスされますか?

安東:それは無理(笑)

 

–無理ですか(笑)

私は掃除の依頼があったとき、旦那さんを放っておいて、奥さんと他のところを片づけちゃう。そうして二人で一緒にせっせと捨てていると、男の人って途端に寂しくなって、仲間に入りたくて「これやっぱり捨てちゃおうかな」なんて言い始めるんです。だから放っておきます(笑)

 

–わかる気がします(笑)そして、そもそも不要なものを買ってしまう習慣もありそうですね。

安東:どこにしまうか考えずに買う人が多いですね。無駄に通販で箱買いして困ってしまうケースも珍しくありません。家の在庫を把握できていないんだと思います。

以前セミナーで話を聞いた人は、押入れに5人分の布団があったそうですが、2人分しか布団を敷くスペースがないことに気付いて捨てたそうです(笑)

整理整頓すると在庫やスペースの計算ができるので、そうした無駄な買い物も減っていくと思いますよ。

片付けを習慣づけるための刺激をくれる仲間たちがいます

Before

 

After

–安東さんは片付けをテーマとしたオンラインサロン「美しい暮らしの空間アカデミー」も主催されており、相談なども受け付けているようですが、運営されていかがですか?

安東:楽しいですね。参加者の皆さんから家の写真を送っていただくと、どう片付けるべきかずっと考えてしまいます。やっぱり片付けや整理整頓が好きなんです(笑)忙しいときでも、つい時間作ってアドバイスやコメントを考えています。

「オンラインサロンに入ったことがきっかけで片付けるようになった」と言われると、本当に良かったと思いますね。そして、オンラインサロンのメンバーさんは、みんな「きれいな部屋」という同じゴールを持っている。

だから、みんなで楽しくできているのかもしれません。

 

–参加者の方々同士でもコミュニケーションが盛んなのですね。

安東:片づけは毎日のことです。でも、人間っていつもテンションが同じわけじゃないですよね。「今日も掃除しよう!」という元気が一生続くかといったらそうじゃありません。

落ち込むときもあり、悩みすぎてごはんも作れないときがあります。そうした状況でも、できるだけいつものようにいるためには、仲間から刺激を受けることって大事だと思いますね。

 

–最後に安東さんが考える片付けや整理整頓とはどんなものか、教えていただけますか?

私は片付けの大切さやその方法を説いていますが、会社で嫌なことがあったり、人間関係で嫌なことがあったりした週末「さあ片づけよう!」とはならないと思っています。

でも日々の習慣から10分程度で片づけられる部屋をキープしておけば、落ち込んだ時でもちょっとだけ片付けて、あとは気分転換で外に出かけられますよね。そういう点でも片付けをする習慣は大切です。

そもそも汚い部屋で休日を過ごしても癒されないですし。住むところや、その場所の整理整頓は、より良く暮らすために重要なことだと私は考えています。

 

ついついたくさんアドバイスしてしまうという安東さんが話すオンラインサロン「美しい暮らしの空間アカデミー」は現在メンバーを募集中。より良い毎日を生きるため、子供の教育のため、この機会に新しい整理整頓生活を始めてみませんか?

安東英子 Eiko Andou - 美しい暮らしの空間アカデミー - DMM オンラインサロン
安東英子 Eiko Andou - 美しい暮らしの空間アカデミー - DMM オンラインサロン美しい暮らしの空間アカデミーは、 美しい部屋を目指す人達が集まる場所。 5,000件以上の暮らしの悩みを解決してきた片付けの伝道師:安東英子が、あなたのお部屋のお悩みを解決します。 サロンだけの限定コンテンツも多数!
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