ダンボール女子、大野萌菜美に聞く 大好きなモノづくりの原動力

著者名ranran

「ダンボール女子」という名のもと、数多くのメディアや展示会で作品が紹介されている大野萌菜美さん。現在はご自身でも作品展やワークショップを開催しており、国内外から注目されているダンボールアーティストです。

そんな大野さんの作品作りに対する気持ちや自分の作品を多くの人に見てもらう方法を聞いてきました。


大野萌菜美

1991年、和歌山生まれ。愛称は、ダンボール女子・もなみん

大阪芸術大学在学中に、ダンボールの可能性に目覚める。以後、海洋堂・ブレンドマスターなど造型業界のレジェンド会社でバイトしつつ、2015年に作家デビュー。「世界まる見え!テレビ特捜部」「NEWS ZERO」「PON」(日テレ)のほか、「めざましテレビ」(フジ)、「Nスタ」(TBS)、「俺ジナルアートだぜ!」(読売)、「肉食女子部」(埼玉)などテレビ出演多数。BRUTUS「進撃の巨人」特集号では巻頭造形を担当。DMM.comのCMでダンボールでいろんな時代の街並みセット制作。著作「ダンボールで作るおもしろ自動販売機」出版者:ブティック社、「ダンボールアートワークス 大野萌菜美作品展 図録」(サイバーダイン社)など。


なんでもダンボールで作ってしまうダンボール女子

なんでもダンボールで作ってしまうという噂の大野さん。これまでに製作した作品の一部を見せてもらいました。

まずは、みんな大好きピザポテト。あまりの精巧さに少し疑いたくもなりますが、もちろんダンボールのみで作られています。

そして、スニーカー。こちらも靴紐の部分以外は全てダンボールで作られており、なんと実際に履くこともできるそうです。

さらに、ハンバーガーまで!!!

パンの上のゴマの感じや、とろけているチーズの感じまで、圧巻のリアルさです。

そして、大野さんのダンボール作品といえば戦車シリーズ。こちらは、74式戦車です。

近くでも見れば見るほど、感動で大きくなります。

造形の美しさだけでなく、ちゃんと砲塔部分が動くようになっていることにも驚きです。

そして、最新作のスーパーカブ。今にも動き出しそうです。

もちろん、細部まで完璧に作り込まれています。

−−− これまでで一番思い入れのある作品はどれですか?

特に思い入れがあるのはスニーカーです。最初にスニーカーを作ったのは大学生の時で、学校の先生に見せたりしていました。その時に学校の先生がすごく褒めてくれたのが嬉しくて…それから実際に履けるようなスニーカーを作って、先生の前で履いてみたら、さらに褒めてもらえて。

その体験がきっかけで、「自分の好きなものを作っていいんだ」と思えるようになりました。自分の方向性や「これからこんなものを作っていこうかな」というのがそのときに大体決まりました。

 

−−− 初代のスニーカーは先ほど見せていただいたものでしょうか?

今はもうないんです。当時、そのスニーカーをいろんな大学の先生に見せびらかしていたのですが、その時に「この作品、何か色を塗ったらいいんじゃないかな」という先生がいたんです。

それで、ある日その教室に行ったら先生の指示のもと白く塗られてしまって…さすがに、ちょっと傷つきましたね(笑)。

なので、結局、作品は学校にあるか、もう処分されているかという感じですね。

初代スニーカー

−−− 貴重な初代スニーカーがそんな目に…! 作り方は今とは違っていたりするのでしょうか?

今は板をガバッと巻いてしまうという方法で作っているんですけど、その時はそんな方法思いつかないので、細い段ボールを一枚一枚切って、縦に貼っていって、丸く自分の足に合わせながら調節するという方法で作っていました。

 

−−− では、これまでで1番作るのが大変だった作品はなんですか?

デロリアン(編集部注:映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズに登場するタイムマシン)ですかね。今だったらデロリアンの図面があって、「ここはこうなってます」という写真があるんですけど、作った当時はそういう細かい部分がなかなか分かる写真がなかったんです。

なので、情報集めがすごく大変でだったし、若干大きく作ってしまったので、完成までに3ヶ月ぐらい掛かってしまいました。やはり大きいものを作ると、どうしても途中で飽きてきちゃうんですよね(笑)。

時間もかかるし、だんだん大きくなって重くなるし…かなり辛かったです。

作品作りの原動力は「褒めてもらうこと」

−−− 大野さんのように自分の好きなモノづくりをお仕事にすることに憧れているクリエイターやアーティストの方って多いと思うのですが、好きなことでも仕事になると大変だったりすることはあるのでしょうか?

もちろんいっぱいあります。好きなことだけでは成り立たないのがお仕事だと思うので、苦しい時もあります。

今は趣味と仕事が混じっているような部分もありますが、なんとなく自分の中でダンボールという同じ素材を扱っているだけで、仕事は仕事、趣味は趣味と切り替えるようにしています。

そうすることで、好きなものを作っているときは楽しい趣味の時間になるので。でも、ほかにも趣味を見つけれたらいいなあとも思っています。

 

−−− そういう苦しい時があっても作品を作り続けられる理由とかってありますか?

私の一番の原動力は褒めてもらうことです。もう誰でもいいんです。褒めてくれたら(笑)。

今のところ、自分の中で自分の作品に対する評価ができないので、SNSでの反応が原動力になっていたりもしますね。SNSだとコメント数やいいね数で数値として評価が表れるので、その数値を徐々に上げていこうと頑張っています。もっと褒めてもらいたい…と。

できれば最終的にはモテたいです。なかなかモテるのは難しいんですけど。

 

−−− 最終的にはモテたい…というと?

「すごい!」と言ってくれる人がもっともっと増えたらいいなと。そうすれば、「次、こんなもの作ってやろう」という強い思いにつながるので。

私の作品の場合、実際に見てもらう方が感動してもらえるので、まずは見にきてもらえるようにSNSなどでは発信していきたいと思っていますし、見てもらえる場所ももっと増やしていけたらいいなと思っています。

 

−−− より褒められるために心がけていることなどはありますか?

去年は、制作工程を一切公開せずに完成したものだけをSNSなどに載せていました。

でも、それだと完成写真がポンポンと上がってくるだけで見てるほうも「あ、作ったんだ」というだけで終わってしまうような感じがして、今年から制作工程の写真もを少しずつ見せるということをやってみています。

 

−−− 制作工程を見せてもらえると、作品ができるのがすごく楽しみになりますし、応援したくなりますね!

自分の作品をたくさんの人に見てもらう方法

−−− 現在、テレビ番組や雑誌などを始め、たくさんのメディアで紹介されているイメージのある大野さんですが、こうやって多くの人に作品を見てもらうにはどうしたらよいのでしょうか?

私は失敗した作品でも、とりあえず完成という形にしてSNSに写真をアップするということをしました。

最初は「凄いね」と褒めてくれるのは学校の先生だけだったんですけど、FacebookやTwitter、Instagram、ブログなどで発信していくうちに、これまで全く関わりがなかった人にも私の作品を見てもらうことができて、見てくれる人もどんどん増えていきました。

 

−−− 最初に注目を浴びた作品はどれだったんですか?

戦車です。おじさんが多いんですけど、戦車ファンという方がたくさんいて、その方達が「凄い!」と拡散してくれました。そこから取材の依頼とかがくるようになりました。

それで、当時大学にはあまり友達がいなくて、学校で話すのは先生くらいという感じだったんですけど、全然知らない戦車ファンのおじさんとか、ダンボール会社の人とかにも褒めてもらえて、もうめちゃくちゃ嬉しかったですね。

嬉しくて、しばらくはずーーーっと戦車作ってました(笑)。

 

−−− これから大野さんのようにクリエイターやアーティストとして活躍したい方になにかアドバイスがあれば教えてください。

もしかしたら私の行っていた大学だけかもしれないんですけど、みんな完成を目指して作品を作っているはずなのに、なかなか完成までたどりつかない人が結構多いというイメージがあります。

マンガだったらマンガのストーリを考えただけでお腹いっぱいになっちゃう人とか。工作でも自分の中では完成なんだけど、人に見せられるレベルじゃないから見せないとか。私も高校生の時は自分で描いた落書きを自分のノートにパンとしまって、そのまま保存していたので、そういう気持ちもすごくわかるのですが…。やはりリアクションをもらうことが一番大切だと思います。

とりあえずどんな状況であっても人に見せてみる、例えば一番身近な親とかでもいいと思うんです。そうすると、何かしら一言二言あるじゃないですか。そこで、「これいいね」と言われればそのままいけばいいし、「これ駄目だね」と言われたらそこを直せばいいし。そうすることで、徐々にどういうものが求められているのかが分かってきたりすると思います。


ダンボールで素晴らしい芸術作品を作る大野さん。大切な仕事道具はハサミやのりではなく、「すごいと言ってもらいたい」「もっと褒めてもらいたい」という、どこまでも素直な気持ちなのだということを強く感じました。

モノづくりを仕事していくような場合、大野さんのように気持ちを仕事道具として昇華することができれば、作品作りの大きな原動力になるかもしれません。


オンラインサロン「ダンボール女子 大野萌菜美の造形作家塾」

−−− オンラインサロンのワークショップにはどんな方が参加されているんですか?

元々モノづくりが好きな人とモノづくりには全く興味がなかったの2パターンですね。

 

−−− モノづくりに全く興味がない人もいらっしゃるんですか?

そうですね。そういう人たちは大体私の作品をみて、「怪獣が好きなんです!」とか「SFメカが好きで!」といって参加してくれる方が多いです。

 

−−− 確かに各分野のマニアからすると、たまらないですよね…! 今後どういう方に参加してもらいたいですか?

今はやや年齢層が高めで40〜60代が中心なので、20〜30代の方にも参加していただけると面白い環境になるのかなと思っています。

あと、私の作品を見ると子供には少しハードルが高いようにも思えるかもしれないですが、ワークショップは誰でも楽しめるようにと考えています。今後は、動画とかも撮ったりできたらいいなとぼんやり考えているので、いろんな人に参加してもらえると嬉しいです。


毎月第1日曜日に開催されている大野さんのワークショップはもちろん、サロン内では大野さんに直接、自分の作品のメディアへの売り込み方やSNSでの発信の方法なんかも質問できる「ダンボール女子 大野萌菜美の造形作家塾」。

ものづくりを仕事にしていきたい人や趣味としてものづくりを楽しみたい人はぜひオンラインサロンの情報をチェックして見てください!


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