自分の人生は自分で決める。大学生に必要な考え方とは

著者名加藤 あやな

経団連に加盟する企業の採用活動が3月1日より解禁し、2019年卒の大学生の就職活動が本格的に始まりました。学生時代のように授業を受けてテストに合格するだけでなく、これからの人生を考え自分の道を切り開く必要があります。

そこで、「正解がないことを自分で考え、自分で決めることができる人」を、ひとりでも多く増やすというミッションを掲げているオンラインサロン『大学生オンラインサロン』のオーナー芳野真弥さんに、ご自身の学生時代のことや仕事のことや、大学生や新社会人がするべきことについて伺いました。


芳野真弥(よしのしんや)さん

セカンドインタラクション株式会社 代表取締役、日経CollegeCafeアカデミー講師、電気通信大学非常勤講師、企業コンサル、学生向けキャリア支援、組織教育、インタビュー&ライティング、大学や企業のプロジェクトを企画する。


一時は就職浪人に、社会人5年目で起業した芳野さん

―現在は「大学生オンラインサロン」を開設している芳野さんですが、どのような学生時代をお過ごしでしたか。

学生時代は理系で、大学院まで進学して素粒子の研究をしていました。研究をしている中で、自分は研究者になるよりも研究を支える側の仕事がしたい思ったのですが、夢叶わず。やむを得ず就職浪人をして、一旦オーストラリアへ語学留学することにしました。

この時「やりたいことも実現できないなんて自分はなんて実力不足なんだ」「このままでは仕事もできない”かっこ悪い大人”になってしまうのではないか」と本気で反省。帰国後の再就活では、とにかく自分が成長できる会社、自分を鍛えられる会社で働こうと決意したんです。

―2度目の就職活動では軸を変更し臨んだということでしょうか?

学生時代に考えていた「研究を支える仕事がしたい」というのは、一旦忘れました。それよりもまずは自分を鍛える。そのためには、いわゆる”仕事ができる人”と一緒に働き、その人たちが自分に求める基準も高いところがいいだろうと思い、それ以外の要素は無視しました。業種も職種も問わず。飲食店やシンクタンクを受けたこともあります。

そんな中で、まさに「この人たちと働きたい」「ここなら自分を鍛えられる」と思えた会社に出会うことができ、入社を決意。社長が2人いるちょっと変わった会社で、社員は10名未満。でも、誰もが知っている大企業のコンサルやビジネススキル研修などを行っていて、本当にすごい人たちなんだなと思いました。ここから人材という分野に足を突っ込むことになります。

―2人の社長の下、働かれていたんですね。ではそこから今の道に進もうと思ったきっかけを教えてください。

かなり厳しい労働環境であることは入社前からわかっていたのですが、とにかく自分を鍛えないとダメな大人になると思っていたので、「何があってもここで絶対に3年間頑張る!」と決めて働き始めました。

必死で働き、それまでは全く知らなかったビジネスのことも、何となーくですがわかるようになっていきました。でも、実際に3年間働いた後、一つの疑問が頭に浮かんだんです。それは「このままここで40歳まで働いたらどうなるのか?」ということ。

上司はとても優秀な人たちでしたし、自分は一人立ちして仕事を進められないという状況。いつもアシスタントをしているような、いつも練習試合をしているような、そんな感覚で、「あ、これは自分でバッターボックスに立って”本番の勝負”をしないと、仕事ができるようにはならないわ」と思ったんです。

それに、小さい会社とは言え、社内への説明や許可がないと何も進められない。お客さんと対峙している時も、いつも「このやり方であの上司はOKと言うだろうか?」という疑問がありました。エネルギーをお客さんに対して使えていなかったんです。なので、「自分のエネルギーをすべてお客さんのために注ぎたい」「できるかどうかわからないけど、そういう働き方をしてみたい」と思って起業することにしました。

大学生オンラインサロン

―4年間会社勤めをした後に起業。起業後はどのような事業を始めましたか。

会社員だった時、企業向けのコンサルや社会人を対象とした研修を見ていて、「こういうのって学生のうちに教えてあげればいいのに」と思ったんです。例えば私は、理系で研究室生活を送っていて、マーケティングという概念に触れることすらありませんでした。コミュニケーションも「正しいことを言うことが正しい」という勘違いをしていましたし。

そういう自分自身の学生時代とも重ね合わせつつ、今の学生にも「こんなに面白い考え方があるんだよ」「今のうちにこういうの知っておくといいよ」と思って、思考やコミュニケーション、キャリア、ビジネスのことを教えることにしました。ただし、よくある研修をそのままやっても面白くないですし、おそらく大学生はわからない。なので、プログラムはすべてオリジナルで作っています。

―ご自身の大学時代のことが背景にあるからこそ、今の大学生に頑張って欲しいと?

もし私が、最初からビジネスセンスがあってコミュニケーションもバッチリだったら、今の事業は成立してないと思います。学生時代は大事なことに全く気づいていませんでしたし、就職してからも上司の言っていることがよくわからず、いろいろと苦労しました。そういった中で30歳を過ぎてからやっと見えてきたことがあって。

だからこそ、今まだ何も知らない学生に説明できるのだと思います。今も大学生向けに講座をする時は、学生時代の自分が受講生の一人として座っています。頭でっかちで斜に構えている彼を成長させられるプログラムでないと、意味がないので。大人の理屈で大人のプログラムをしないことが大事なのです。

学校フレームからの脱却

―次にオンラインサロンについてお伺いします。メンバーからはどんな相談を受けることが多いですか。

物事の考え方や就活、研究室での人間関係、バイト以外でお金を稼ぐ方法など、多岐に渡ります。

就活に関しては、やっぱり学生は「企業が言っていることって本当?」「結局何をすればいいの?」といった不安があるようですね。それにTwitterなどのSNSを見ていると、会社の愚痴を言っていたり仕事に疲弊していたりする社会人が多い。もちろん活躍している人もいますが、なかなかSNSでは本音で語れないことも多い。

なので、実際に活躍している会社員を呼んで、ざっくばらんに話してもらうイベントの開催も予定しています。

―生の声が聞けるのは嬉しいですね。サロンメンバーの皆さんの就活はどうでしたか。

サロン内の投稿とTwitterを見ている限り、去年は納得感のある終わり方をしている人がほとんどだったと思います。エントリーシートも10社出して9社受かるような人が何人かいました。もちろん魔法を教えているわけではないので、苦労した人もいると思いますが。

―ESの書き方なども教えているのでしょうか。

いわゆる国語の授業のような作文講座はしていません。大事なのは「そもそもESって何?」「なぜ書くの?」「何がゴールなの?」「どういう設計にすればいいの?」ということなので。ES添削もしていますが、主語と述語がどうこうみたいなことではなく、「いや、そもそも何を伝えたいの?」「この企業ってこういう意図でこの質問してるよね?」といった中身の話がほとんどです。

ESは学校の読書感想文や作文コンクールみたいなものとは全く違うので、まずはそれを理解しないと、いくら量産しても落ちまくるだけです。「とにかくこう書きなさい」みたいな小手先テクニックも教えていません。

―大学生や20代前半の社会人がやっておくべきことは何かありますか。

よく言っているのですが「何をやるか」よりも「どれくらいやるか」の方が大事なんですよ。研究でもバイトでも遊びでもいい。なんでもいいからやり切って欲しいですね。

あとは学校フレームからの脱却。つまり、「正解というのがあって、それを正しく導いて正しく書いて提出すればマル」という物事の捉え方を変えていく必要があります。キャリアも仕事も正解はありませんので。情報はいつも不完全。リソースはいつも不足している。そんな中で「自分で決める」ということができるかどうか。

仕事ができる人って、自分で決められるんです。もちろん周りの合意を得つつ、一歩先を考えて提案しながら。そしておそらく「人間力=自分で決めた回数」です。小さいことでもいいので、学生の時からぜひ「決める」ということをしてください。

大学生オンラインサロン

20代前半では特に「決めること」を積み重ねることが大切です。決められる人は社会人でも少ない。小さいことからでいいので周りの合意を経て、提案しながら決めていくようにして下さい。自分の人生に対しても仕事の中でも、どうする? と自分で考え、提案して決めることを意識して欲しいですね。

 

サロンメンバーのキャリア形成のきっかけに

―今後、オンラインサロンではどのような活動をされますか。

オフ会やイベントでサロンメンバーと会う回数を増やそうと思っています。大学生オンラインサロンを始めた当初は、住んでいる地域によって参加できるメンバーの差が出るので、ほとんどのコンテンツをオンライン上で提供していました。

でも、合宿など数回イベントをやってみたところ、その後、メンバー同士の交流が活発になったんです。例えば、メンバー同士で会ったり電話で相談したりしている人もいるみたいです。それに、私もメンバーに会うと、よりその人のことを深く理解できますので、さらに適切なアドバイスができるようになります。

そのため、今後は会う機会も少しずつ増やそうかなと思っているところです。

―どんな方が大学生オンラインサロンを活用できるでしょうか。

大学生や大学院生はもちろん、高校生や社会人のメンバーもいます。教えていることは普遍的に大事なことですので、年齢や学年は問わず受け付けています。たまに「優秀でイケイケな学生の集まりではないか」と心配する人もいるのですが、そんなことはありませんのでご安心ください。本当にいろんな人がいますよ。

なので、あんまり周りの人たちと馴染めない、でも今からできることは淡々と進めていきたいといった方にも最適だと思います。オンライン上のひとつの「通える場所」みたいな感じで捉えていただければと。

オフ会もたまにやりますが、参加必須ではないので、そういうのが苦手な人はオンラインだけでも大丈夫です。

―最後にメッセージをお願いします。

自分の経験上もそうだったのですが、「大事だと言われているけどよくわからないこと」ってありますよね。そういう不安を取り除くために、一つひとつ丁寧に言語化することを大切にしていますので、サロンの中で「あっそういうことか」を積み重ねていっていただければと思います。

ちょっとした物事の捉え方やマインドの切り替えで人生は大きく変わっていきますので、よかったらまずは紹介ページを覗いてみてください。


Twitterでは厳しいことも書かれているので、お会いする前は少し緊張していましたが、自分の大学生時代の二の舞にならないで欲しいという熱い思いが伝わってきました。私が大学生の時にこのオンラインサロンがあれば…と今の大学生を羨ましく思います。また匿名で始められることもこのサロンの特徴なので、学生生活の不安を解消したい人や的確なアドバイスを知りたい人は一歩勇気を出して入会してみませんか。

芳野真弥(よしのしんや) - 大学生オンラインサロン - DMM オンラインサロン
芳野真弥(よしのしんや) - 大学生オンラインサロン - DMM オンラインサロン【追記】正解がないことを自分で考え、自分で決めるこのサロンを始めて1年が経過し、改めて目指すことが明確になってきました。それは、「正解がないことを自分で考え、自分で決めることができる人」を、ひとりでも多く増やすということです。よく「学校を
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