日本企業の年間休日ってどのくらい?業種・職種ごとの平均も調査!

著者名SJ

求人広告に「年間休日〇〇日以上」などと記載されているほど、休日がどのくらいあるかという点は多くの働く人にとって関心が高いものです。

そこでこの記事では、年間休日の定義や法律上の最低ラインを解説し、企業規模別、業種別、そして職種別の年間休日数の平均を紹介します。そのほか、年間休日数に応じた1ヶ月の休日シミュレーション、年間休日に関するよくある疑問についても解説しますので、参考にしてみてください。

年間休日とは

まずは、年間休日の定義について確認しておきましょう。

年間休日とは、労働基準法の取り決めに従い、会社が定めている1年間の休日数の合計のことを言います。これには、労働基準法によって義務付けられている「1週間に1日以上の休日」、すなわち「法定休日」のほか、企業が任意で定める「所定休日」が含まれています。

具体的な事例で見てみましょう。1週間に1日と規定がある「法定休日」は、多くの企業では日曜日に設定されています。このほか、土日休みの週休二日制を採用している企業での土曜日、祝日、夏季休暇、年末年始休暇など、会社全体で一律で定められている休日は「所定休日」とされており、「法定休日」と「所定休日」を全て合計した日数が、その企業の年間休日数となります。

日本企業の年間休日数 平均

年間休日数の目安を知るため、まずは日本全体での平均年間休日数を把握しておきましょう。

厚生労働省が毎年行っている「就労条件総合調査」の最新の調査結果によると、企業平均で見た場合の年間休日数は108.9日でした。これは、調査対象となった各企業で最も多くの従業員に適用される年間休日数を平均した結果です。

この数字に、調査対象となった企業各々の従業員数を加味すると、労働者1人あたりの平均年間休日数が算出できます。同じ年の調査結果によると、労働者平均の年間休日数は114.7日でした。(参考:厚生労働省 平成31年勤労条件総合調査

年間休日数の最低ラインとは?

上記のとおり、年間休日数は企業平均で約109日、労働者平均で約115日という調査結果でしたが、そもそも法律上、年間休日数の下限は何日と定められているのでしょうか。

年間休日数に関連する法律は、労働基準法の第35条です。そして、この法律には以下のような条文があります。

1項 使用者は、労働者に対して、毎週少くとも一回の休日を与えなければならない。出典: e-Gov|労働基準法 第35条
2項 前項の規定は、四週間を通じ四日以上の休日を与える使用者については適用しない 。 出典: e-Gov|労働基準法 第35条

法定休日の説明でも触れた部分ですが、この条文のとおり、法律上は1週間に1日、または4週間で4日の休日があればよいこととなっています。1年は約52週間であるため、この条文だけで判断すれば、年間休日は最低52日あれば問題ないと言えるでしょう。

ただし、労働基準法の第32条では、労働日数だけでなく労働時間数についても、下記のように規定しています。

1項 使用者は、労働者に、休憩時間を除き一週間について四十時間を超えて、労働させてはならない。出典: e-Gov|労働基準法 第35条
2項 使用者は、一週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き一日について八時間を超えて、労働させてはならない。出典: e-Gov|労働基準法 第35条

このように、従業員は1週間に40時間までしか労働させてはいけないとされているため、1日の労働時間が8時間の場合、1週間の労働日数は5日が上限となります。したがって、この場合は1週間のうち残りの2日は休日としなければなりません。

年間休日数は、1年の日数(365日)から年間の労働日数の上限を引くことで計算できるため、この場合は 365日-(52週×5日)=105日 となります。すなわち、一般的なフルタイム(8時間)勤務の場合、法律で定められた年間休日数の下限は105日と言えるでしょう。

ちなみに、先に挙げた年間休日52日は、1日の労働時間が短い場合にのみ合法となります。例えば、週休1日制の場合は週6日勤務となるため、1日の労働時間の上限は 40時間÷6日=約6.5時間です。つまり、16.5時間勤務の週休1日制であれば、年間休日は52日(厳密に計算すると、365日-(52週×6日)=53日)でも法律上の問題はありません。

この結果をふまえて、企業平均の年間休日数を見てみると、フルタイムで働いた場合の下限をわずかに上回る程度と言えます。

企業規模別 年間休日数の平均

前述した年間休日のデータでは、年間休日数は企業平均で見ると約109日である一方、労働者平均では約115日と、労働者平均の方が企業平均よりも多くなっていました。これには、企業規模によって年間休日数に偏りがあることが関係しています。そこで次は、企業規模別年間休日数の平均を見てみましょう。

大企業

まずは、従業員数300人以上の大企業の平均年間休日数についてです。(参考:厚生労働省 平成31年勤労条件総合調査

このデータを見ると、企業の規模が大きいほど平均年間休日数も多い傾向があることがわかります。労働者平均で見ると、従業員1,000人以上の大企業では平均119日とされており、法律上の下限を2週間分も上回る結果となりました。

中小企業

次に、従業員数300人未満の中小企業の平均年間休日数をまとめると、以下のようになります。(参考:厚生労働省 平成31年勤労条件総合調査

ここでも、企業の規模が大きくなるにつれて平均年間休日数が増える傾向にあることが確認できます。30人~99人の小規模な企業では、企業平均で見た年間休日数が107.5日となっていますが、これは週休2日制の場合の法律上の下限である105日に加えて、年末年始に2~3日の休日を定めている企業が多いためと考えられます。

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業種別 年間休日数の平均

平均年間休日数は企業規模によって差があることがわかりましたが、業種によってもばらつきがあります。厚生労働省の調査では、産業別の年間休日数も公開されているため、そのデータをもとに、いくつかの業種を例に挙げて年間休日数を見ていきましょう。(参考:厚生労働省 平成31年勤労条件総合調査

建設業

建設業の年間休日数は、企業平均で104.7日、労働者平均で113.1日です。日本全体の平均と比べるとやや少なく、企業平均ではフルタイム勤務の場合の最低ライン105日をやや下回っていることが分かります。

製造業

製造業の年間休日数は、企業平均で112.1日、労働者平均で118.7日です。日本全体の平均を上回る程度の水準となっています。

情報通信業

いわゆるIT系と言われる情報通信業の年間休日数は、企業平均で120.6日、労働者平均で121.3日と、ともに120日を超える結果となっています。特に、企業平均の120.6日は、調査で使われた業種分類の中で最も多い休日数でした。

運輸・郵便業

労働時間が長いイメージのある運輸系業種では、企業平均の年間休日数が100.8日と、フルタイム勤務の場合の最低ライン105日を下回る結果に。一方、労働者平均では106.7日と、こちらはわずかに最低ラインを上回っています。

小売業

小売業の年間休日数も、企業平均では103.5日と、フルタイム勤務の場合の最低ラインを割り込んでいます。一方、労働者平均では108.7日となっており、日本全体の企業平均に近い数字といえるでしょう。

金融・保険業

金融業や保険業の年間休日数は、企業平均で120.4日、労働者平均は121.4日と、IT業界と並ぶ水準となっています。労働者平均の121.4日は、調査で使われた業種分類の中で最も多い休日数でした。

宿泊・飲食サービス業

宿泊業や飲食サービス業では、企業平均の年間休日数が98.0日と100日に届かず、労働者平均で見てもフルタイム勤務の場合の法律上の下限をかろうじて満たす105.6日でした。この2つの平均休日数は、どちらも調査で取り上げられた業種分類の中では最低となっています。

教育・学習支援業

教育業界の年間休日数は、企業平均で113.1日、労働者平均で114.2日です。企業平均では日本全体の平均を上回っていますが、労働者平均では日本平均にわずかに届かない結果に。

医療・福祉

医療・福祉業界の年間休日数は、企業平均で111.6日、労働者平均で112.9日です。激務のイメージもありますが、休日はしっかりと確保されている場合が多いようです。

職種別 年間休日数の平均

業種別の年間休日数に続いて、職種別の平均年間休日数も確認しておきましょう。厚生労働省の調査では職種別の集計は行われていないため、ここでは、大手求人サイトdodaを運営するパーソルキャリア株式会社が行った調査の結果から、年間休日の多い職種と少ない職種をご紹介します。(参考:まいにちdoda 最大で44日間の差! 休日が多いのはどの業種・職種?

美容師・エステティシャン

調査で使われた職種分類の中で、最も平均年間休日数が少なかったのが、美容師やエステティシャンです。平均90.3日と、日本全体の平均を大きく下回る結果となりました。美容室は基本的に週休1日のところが多いため、それを踏まえると納得の結果と言えるでしょう。

施工管理

続いて年間休日が少なかった職種は、平均年間休日数98.5日の施工管理です。工事現場を監督する業務がメインですが、先に紹介した建設業の平均年間休日数よりも少なくなっているため、同じ建設業界内でも職種による差がかなり大きいことがうかがえます。

ホール・サービススタッフ

飲食店のホールスタッフやサービススタッフは、平均年間休日103日と、フルタイム勤務の場合の最低ラインである105日に届かない結果となりました。このほか、飲食関連の職種である調理スタッフは100.8日、店長・販売スタッフは108.6日となっており、土日が休みでないサービス系職種では、全体的に休日が取りにくいことがわかります。

医療事務

医療事務の年間休日数は平均111.5日と、日本全体の企業平均である約109日を少し上回る程度です。休日が多いイメージがある事務系の職種としては意外な結果となりました。

エンジニア

製造業に携わるものづくり系のエンジニアは、平均年間休日数が多い職種の一つです。細かく分類すると、先行開発・製品企画で134.4日、生産技術で131.4日、エンジニアリングで130.7日、設計開発で129.8日と、ハード系エンジニア職種の年間休日は軒並み130日程度となっており、日本平均を大きく超える結果になりました。

IT技術者

業種別で見た平均年間休日数が最も多かったIT業界ですが、職種別で見ても同様にトップクラスと言えます。研究開発系のIT技術者、そして社内SEの年間休日は共に平均年間休日数129.5日となっており、ものづくり系エンジニアに次ぐ休日数です。

メディカル営業

エンジニア職以外で年間休日が多い職種の一つが、メディカル営業です。MR(医薬情報担当者)やMS(医薬品卸販売担当者)などが含まれる職種で、平均年間休日は128.0日と、日本全体の平均を大きく上回る数字となりました。

生産管理

製造業で欠かせない業務を担うこの職種では、平均年間休日127.6日となっています。製造業の平均年間休日は労働者平均で見ても118.7日であり、業界内でも休日の多い職種と言えるでしょう。

年間休日数が多い仕事とは?

技術系の職種は全体的に平均年間休日が多い傾向にあることがわかりましたが、特にメーカーなどで製造業に従事するものづくり系エンジニアは、全ての職種の中で最も年間休日が多い職種と言えるでしょう。

また、全体的にみると、製造系や医療系など、B2Bビジネスに関わる職種では、お盆や年末年始などもカレンダー通りに休みになることが多く、そのために年間休日が多くなると傾向にあると考えられます。

反対に、サービス業や小売などのB2Cビジネスで実際に現場に立つ美容師やエステティシャン、ホールスタッフ、調理スタッフ、販売スタッフなどは、職場の営業日がお盆や年末年始などに左右されないことも多いため、年間休日が少ない傾向にあるようです。

(参考:転職・求人doda(デューダ)|最も休日が多い職種は?休日数ランキング

年間休日数の計算方法

会社の規模や業種、職種によって年間休日数に差があることがわかりましたが、年間休日数を見ただけでは、1ヶ月にどの程度休めるのかイメージしがたいという人も多いはず。そこで、ここでは代表的な年間休日数の例を4パターン取り上げ、それぞれの1ヶ月の仕事と休日のリズムがどのようなものになるかをシミュレーションしてみましょう。

年間休日 105

先に解説したように、年間休日105日は、フルタイム勤務の場合に法律上で定められている下限です。つまり、年間休日105日の場合、毎週土日が休みの完全週休2日制で、祝日は休みではなく、夏季休暇や年末年始休暇もない勤務形態となります。

年間休日 110

年間休日が110日の場合、典型的なパターンは、週休2日制で祝日は出勤、ただし夏季休暇や年末年始休暇が合計5日間ほど与えられるという形です。他にも、日曜と祝日が休みで土曜日は隔週出勤、それに加えて夏季休暇や年末年始休暇があるという形態も考えられるでしょう。

年間休日 120

年間休日120日は、求人広告などでよく見かける水準です。完全週休二日制の場合、土日の日数を厳密に計算すると 2日×52週=104日 となります。加えて、日本では国民の祝日が合計16日あるため、週休二日制で祝日も休みの場合、104日+16日で合計120日の休みが与えられることになります。

つまり、年間休日120日は、カレンダーどおりに休日が取れる就業形態と言えるでしょう。

年間休日 130

年間休日が130日の場合、土日祝日に加えて、夏季休暇と年末年始休暇が定められています。例えば、夏季休暇が4日、年末年始休暇が6日あれば、土日祝日の120日とあわせて年間130日が休みになります。

年間休日数は法律で定められている?

冒頭で解説したように、年間休日数は法律で定められているものではなく、企業が労働基準法に従って各々で定めるものです。このため、上記のように年間休日が130日の仕事もあれば、105日のものもあるなど、勤務先や職種によって差が生じます。

先に説明したとおり、年間休日数を設定する際には、労働基準法の「1週間に1日は休み」という決まりと「1週間の労働時間は40時間以下」という決まりが関わってくるため、1日の労働時間が6.5時間程度以下と短い場合には、年間休日が52日ということもありえるのです。

有給は年間休日に含まれるのか?

有給休暇は、年間休日には含まれません。これは、有給が取得できる日数やタイミングが労働者によって異なるものであり、企業が定める公休日(就業規則で休日と定めるもの)ではないからです。

このほか、会社によっては慶弔休暇、結婚休暇、バースデー休暇などの取得が認められている場合もありますが、有給と同じように取得に個人差が出るものであるため、これらも年間休日には含まれません。

(参考:FINDJOB!|「年間休日数」には、有給休暇も含まれていますか?

 

この記事でご紹介した様々なデータから、年間休日数には企業の規模や業種、職種によって大きく違いがあることがわかりました。皆さんの休日数は、業種や職種の平均と比べていかがでしたでしょうか。ここで紹介できなかった業種や職種の場合でも、日本全体で見た時は企業平均で約109日、労働者平均では約115日という数字が、1つの基準と言えるでしょう。

また、求人広告に書かれている年間休日数について、週休二日で祝日も休みと記載がある場合の年間休日は基本的に120日であるということは、覚えておくと便利かもしれません。休みの多い仕事に転職を考えている人は、記事の後半で紹介した計算方法を参考に、求人広告に記載されている年間休日数から実際の仕事のリズムをイメージしてみてくださいね。

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