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「ダムはムダ」動画あり

「ダムはムダ」動画あり
『田中優氏「ダムはムダ」編 ワールドフォーラム2007年9月』(再生時間10分)
の書き起こしに、今回加筆を行いました。

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ダムは目的別に「治水」「利水」に分かれて、「利水」の中には「水」「電気」という形に分かれます。
 
例えば東京の場合、1971年と現在と比べて水ってものすごく消費量が増えたと思いますよね?
 
減っているんです。
 
実は三十何年かけて東京の水の消費量は減り続けています
 
なぜ減ったのでしょう? 

工業用の水道が値段が高いので、みんな節約してしまったんです。その結果、ものすごく水の消費量が減りました。
 
それから家庭の需要も減っています。
今まで増えてきたのは「水洗化率」、トイレの水を水洗にするために需要が上がってきたんですね。
ところが水洗化率はほぼ100%、今後は上がりません。しかも水洗トイレの節水型が増えたので、今新しいトイレにすると従来の3分の1しか水を使いません。
 

その結果、水の消費量は減っているんです。
 
ところがこの35年間の間に、東京のためにたくさんダムを造りました。
そのダムの水がどうなっているかご存知ですか? 
 
「無効放流」です。
 
そのまま川に流しているだけです。何も使っちゃいません。
 
霞ヶ浦も長良川河口堰でも二風谷ダムでもどこでもそうです。
無駄に造っているだけで、これは必要がありません。ですから今や電気必要なし、水必要なし。
 
そして治水はというと、実はダムを造るときというのは下流部分に財産が集中していて、そこにこう川が流れ込んでくるわけですよね。
その時にここにダムを造ると、ここに一定量の雨が降った場合については、この雨をこ川に流さずにダムにプールできますね。
でも流域面積全体で考えると、だいたい今は多くても10%くらいです。つまり、10%のところだけ雨が降ったら役に立ちます。残り90%は役に立たないんです。だからダムで治水をするというのはこれはムダです。 
 

どうやると一番良いかというと、この下流部分のところに貯水池を設ける。大雨が降ってきたらこの下流の貯水池に逃がす。
こういう形にするのがコストも安く便利です。その土地がないということであれば、水田を使うと便利です。
水田のところに流し込む。それは育っている稲がダメになりますが、きちんと保険に入って補償する。
そうすると翌年になると連作障害が消えるんですよ。

 
ダムについてはもはや全く必要性がありません。
理屈さえ理解をすればやめる話になるはずですが、今のところみんな騙され続けているので、ダム推進が続いているという状況です。
 

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「風と水」の密度を比べると、水の方が800倍密度が大きいんですね。
 
その結果、風車の800分の1のサイズで同じ量の発電ができるんです。
だから日本の場合一番大きなエネルギーを得られるのは、小規模な水力です。
 
小規模な水力に進めていくのが一番最もコストが安く、一番大きなエネルギーが取り出せます。
それをダムにする必然性は実は全くありません。

水力発電の電気の発電量はどうなっているかと言うと、発電量は「高さ×水量×重力」によって決まります。
ですからダムで作った場合の発電量と、小さく水力をこう階段状に貼り付けていった場合の発電量を比べたとするとどうなるか? 
同じなんですね。
高さは同じでしょ?流れる水量は同じ、それに重力はどこでも一緒だから。ということは、ダムにする必然性が全くないんです。

 
なぜダムにするかというと、必要な時に発電してもらえるからです。
夜中、水をずっと貯めておいて、昼間にどっと落として発電できる、
つまり充電装置のような役割を果たすことができるからダムを造るという状況なんです。
 

ダムで水を貯めると、砂が溜まってしまいますよね。そのために土砂が海に流れていかないから砂浜が消えていく。そして時々その溜まってしまったヘドロを一斉に流すんですね。
黒部川が有名なのですが、梅雨の時期の大雨の日に思い切り土砂を流してしまうために、ふもとの漁師さんたち、いくら何をとってもヘドロしか取れないんですよ。タコつぼを入れておくと、タコが壺ので中でヘドロで窒息しているんです。かわいそうです、本当に。そういうような状態になってしまうのがダムです。

 
だからダムはとにかく撤去した方が良いです。今はもうアメリカでは500基以上撤去していますし、日本でも川辺川ダムを予定していた球磨川の荒瀬ダムも撤去しました。これからダムは撤去する時代に入っていきます。これは公共事業としてもものすごく力になるんですよ。

 
だからぼくは公共事業が悪いんじゃなくて、その選んだ代物が悪いと思っているんです。だから地域の人たちが役に立って経済的に利益が得られてもっと安いものだったら、公共事業はあった方がいいと思うんです。だけど今の公共事業は、借金を貯めて役に立たなくてすぐにダメになるということが問題なんだと思います。ダムを撤去することは経済的にとても利益が出ます。というのは魚がたくさん上がってくるようになりますから。
 

そしてダムのために砂が入らないように砂防ダムというのをバーッと連続して作るんですよ。これ1基、2千万円から2億円かかるんです。にもかかわらず山の中に入ってみると、例えば木頭村、四国の山の中を見てみると400基以上も連続してあるんですよ。1基2千万円から2億円、それが400基以上連続してあるんですよ。もう万里の長城のようで、バカげていますよね。そんなバカなことをやって公共事業で儲けているから「砂防会館」というのがあるんですね。それが特定政党の集まっている場所になっているわけですが、なんで砂防会館か? それが一番お金が儲かるからです。

 
そしてダムを貯めるとそこにはもう一度「浚渫(しゅんせつ)・・水底をさらって土砂などを取り除くこと」が必要になりますね。
そして今度下側には「飢えた水」というんですが、もうまるっきり砂を含まない水が流れていって全てをツルツルにしてしまうんですよ。そうすると魚が卵を産める場所がなくなってしまうんですね。そして下の橋脚、橋とかをどんどん溶かしていってしまうんです。

 
そして一番下にいくとどうなるかと言うと、砂がどんどん失われているので、今「遠州灘」とかどんどん減ってしまっていますね。
そういう構造になってしまうので、テトラポットを並べるわけです。だから公共事業は今テトラポットを並べたりしてお金を使っていますが、それよりもダムを撤去した方がよっぽど安いです。経済効果もとても大きいです。ですからそういう方向に公共事業を向ければ良いんです。建設会社の人たちも全然断る気はないと思います。だって公共事業が欲しいだけですから。だから公共事業はまともな公共事業であれば良いんだという形で主張していくべきだと思います。
 
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椎葉ダムというのはアーチ式ダムなんですよね。
アーチ式ダムというのはダムの上流に向けてアーチを造ってダムにします。
 
最もコンクリートの量が少ないので一番安上がりでできるんです。ところがもうボロボロです。崩れていますね。しかももし崩れたとしたらあそこは真下に学校があるんですよ。ですから崩れてしまったら最初に学校が被害に遭ってしまう。

実は世界の中ではダムというのはすごく壊れているんです。一番ダムの中で悲惨な事故だと思うのは中国の「板橋ダム」というダムが壊れた時です。
1970年代に起こりましたが、この時上流で2つダムが壊れました。ところが中国ってダムを連続して造っているのでドミノ倒しが起こってダムが62基壊れました。最後のダムが壊れなかったので、町が水没してしまいました。その結果、23万人が亡くなっています。これが世界最悪のダム事故です。
こういう事態もあるし、例えばアメリカの「ティートンダム」、「フランシスダム」なども壊れていますし、世界各地で実はダムって壊れているんです。
だから日本のダムが壊れるのはこれから起こってくる時代だと思います。特に椎葉ダムは危険だと思います。

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