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五戸美樹のごのへのごろく〜就活21年度は実質氷河期!?〜

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五戸美樹のごのへのごろく〜就活21年度は実質氷河期!?〜
《 本日のごのへのごろく 「就活は 3月スタート 本当かな」》 

いよいよ21年の就職活動(2021年4月入社の採用試験)が本格スタート。傾向と対策を、就活サポートを行う「内定塾」塾長 齋藤弘透さんとお話することができたので、今回は就活スペシャルでお送りします。トーク編第52回「就活の現状と対策」。 

 ■はじめに■

私五戸は、主催するトークレッスンで、学生にエントリーシートの添削や面接対策を行っており、アナウンススクールなどでも講師を行なっていることから、12月に『就活のリアル‘21年度版』(自由国民社)を出版しました。

「内定塾」は、大手企業の就職者多数で、内定率は95%という実績を誇り、全国で展開をしている就活塾のパイオニア。そんな塾の塾長・齋藤さんはまさに、就活アドバイスのプロフェッショナルです。そんな齋藤さんとのお話を、対談形式でお伝えします。

 ■就活スケジュール■

五戸)相変わらず放送局や外資は早いですが、基本的には現行通りですよね。

齋藤)22年度の採用試験から、一斉スタートのルールを廃止すると言われていたので、21年度も全体的に早まる予想もありましたが、基本的には例年通りの流れとなりましたね。

*参考*
2018年の経団連の会見で、「経団連が採用日程を采配することに違和感がある」として、面接の解禁時期などを定めた就職活動ルール(採用選考に関する指針)を廃止する意向を表明していた。
しかし、2019年10月、政府の関係省庁連絡会議で、2022年度採用の面接の解禁時期を、現行ルール通り、大学4年の6月以降とする方針を決定。
政府が実施した企業や学生へのアンケートで、現状維持を求める意見が多かったことを考慮。ルールを守らない企業への罰則は設けないが、採用活動の開始時期が早期化している現状を踏まえ、政府は周知活動などを強化するとしている。(以上、時事通信より)

五戸)早期化を問題とする大学側の感情はわからなくもないんですが、私は自分が3年時に内定をもらうことができたので、4年ではゼミに集中して、時間をかけて卒論を書くことができたので、早いのは決して悪いとは言い切れないとは思うんですよね。

齋藤)4年生の6月に面接一斉スタートだと、ゼミに所属している学生は辛いですよね。前期のゼミをほぼ休むような学生もいます。理解のある教授であれば、ほぼ休んでも単位がとれますが、理解がないと厳しいですね。

五戸)一斉スタートだと、受けたい企業の面接も重なりますしね。いずれにしても準備は早いほうがいいですよね。
齋藤)放送局などは相変わらず早いですし、一斉スタートの企業だから大丈夫だと思っていると、やはり乗り遅れますね。

 ■学生の傾向■

齋藤)学生の二極化が進んでいるように感じます。大学1〜2年生の段階から動いている学生と、この時期(3年の12月)にのんびりしている学生と。早い学生は3年の3月の時点で1〜2社から内定をもらっています。

五戸)内定塾に入る学生は、動き出しが早そうですね。

齋藤)夏のインターンの前と、学祭が終わって一段落して就活にシフトする、秋口に入る学生が多いです。最近では、大学2年生から入塾する学生もいます。危機意識がある学生は早いですね。のんびりしている学生は、挫折を知らないタイプの子が多い印象です。

五戸)ルール通り3月〜6月だと思っていると、遅いんですよね。危機意識が、早く準備をしようというモチベーションになれば良いことだと思うんですけど、私の生徒さんだと、ただただ不安という子も結構いますね。

 ■やりたいことがない■

五戸)やりたいことがあれば、それに向けて準備する内容も定まってきますけど、そもそもやりたいことがない、だから何も決められなくて不安だと。

齋藤)「やりたいことがない」は学生の過半数に当たるのではないでしょうか。文系の学生に特に多いと感じます。これまで、課題を“与えてもらう”という経験が多かったのかなぁと…。

五戸)いわゆる“ゆとり世代”って言われちゃうけれど、ゆとり教育を導入したのは大人たちですから、学生が悪いとは言えないですよね。

齋藤)やりたいことがあっても、親が反対するパターンもありますね。近年、保護者の影響力が強いように思います。

五戸)私の本も親御さんに買ってもらおうかな(笑)。親になんて言われても、最終的な決断は自分でしてほしいですね。

 ■学生有利の時代か■

五戸)学生有利の時代とはいっても、人気企業の倍率は高いまま。実際は競争が激しいと思うんですが。

齋藤)年々、大手志向になっており、実情は氷河期の頃と変わっていないと言ってもいいと思います。有効求人倍率は1,83倍で、この10年間で2番目の倍率の高さですが、1万社に限定すると、有効求人倍率が0,3倍と、競争が激化しています。食品メーカーを例にすれば、書類選考の段階で1〜2割程度しか通過しないため、狭き門であることは変わりありません。

五戸)食品メーカーって身近でわかりやすいから、受ける子は多いんでしょうね。個人的には、やりたいことがないなら、色々受けたら良いと思うんです。受けるうちに見えてくるから。逆にもし、やりたいことがあるなら、受け続けるのがいいと思っています。

齋藤)知らないから企業を広げられない学生も多いと感じているので、いろいろ受けることは私も賛成です。また、人気の業種に絞り過ぎるのはリスクがあるかもしれません。近年の企業の採用傾向は、“新卒減”・“中途増”。今は希望の職種に中途で入る方もたくさんいます。あとは、“第二新卒”(実質は転職だが、年齢的に新卒で受けられる場合に、中途採用ではなく新卒採用を受ける場合)で入る方もいますね。新卒は、第二新卒もライバルになるので、人気の業種はより人気になるという面もあります。

 ■面接の傾向■

五戸)私、「丸暗記の朗読をやめましょう」と提案しているんです。

齋藤)同じですね。なんですけど、丸暗記の朗読をする学生は年々増えている印象です。不安でしょうがない子は“自然に話す”ことを、なかなかやってくれません。

五戸)わかります。アナウンススクールの生徒で、アナウンサーを本気で目指している子ですら、丸暗記の朗読をするんです。一番困るのは、課題に出していたトークの内容を全く考えてこないで、脈絡なく朗読調で話す学生…せめて考えてきてよって叱っちゃった…。

齋藤)内定塾では個人面接だけでなく、集団面接など実践の練習もするんですよ。その時、学生に面接官役もやってもらうんです。そうすると、丸暗記の朗読がいかに嫌か気づいてくれますね。

五戸)それは良い練習になりますね。

 ■面接の練習法■

五戸)自分の話し方に最も客観的になれる方法は、録音を聞くことだと思うので、勧めています。

齋藤)いいですね。内定塾では、“会話”と“対話”の違いを理解しよう、と伝えています。例えば、「尊敬する人は誰ですか」という質問だったら、尊敬する人は誰で、どんなところを尊敬するのか聞きたいのに、その“尊敬する人”の経歴について紹介してしまう学生がいるんです。会話のように、結論なく流れていくのではなくて、質問に対する回答をする「対話」であることを意識するよう、レクチャーしています。

五戸)わかります。「気になるニュースは?」という質問に、そのニュース自体を紹介しちゃうんですよね。面接はキャッチボールでありながら、自己PRであるという意識は必要ですね。

 ■対談を振り返って■

齋藤さんと目指すところは同じような気がしました。丸暗記の朗読を勧めないのは、みんな同じような回答になってしまうからでもあります。個性が発揮できず、魅力が半減してしまうのです。

学生さんにはぜひ早めに準備することをお勧めします。今回お話を伺った齋藤さんが塾長を務める「内定塾」では、無料の就活セミナーで、就活の流れから選考対策などを教えてくれるそうなので、まずは気軽にセミナーに参加されるのもいいと思います。私の本でもより詳しく面接対策をまとめていますので、よかったら。

「第76回・元ニッポン放送アナウンサー五戸美樹のごのへのごろく」


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