すべての物語ジャンルで使える型・仲が悪かった主人公と相棒が仲良くなる

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すべての物語ジャンルで使える型・仲が悪かった主人公と相棒が仲良くなる

この記事はプロのラノベ作家が監修しています。

Q.仲が悪かった主人公と相棒が徐々に仲良くなるのは、普遍的な物語の型?

ノベラボの分析会で、最初は仲が悪かった主人公とヒロインが、共通の目的のために手を組んで、徐々に仲良くなっていく話は、ラノベのテンプレというより、もっと大きな物語の普遍的な型だという話を聞きました。


この型については、ラノベ新人賞の王道なのですが、カクヨムでもこのやり方をして書籍化されている作品は売れている傾向にあると考えています。


実はストーリーは二人が絆を深めていく様子を、納得できるように描くことこそが重要で、この部分についてはジャンルや時代を超えた普遍性があると考えています。


一番良いのは、最初は仲が悪いとか、相手の評価が低いとか、ヒロインが悪女と誤解されているとか、そういったマイナスの状態からスタートすることだと思います。


ストーリーとは、そもそもこれを描くために存在している、というキャラクター重視の考え方です。


おそらくなのですが、百合などもこの型で作ると、うまくいく気がしていますが、いかがでしょうか?


例えば「転生王女と天才令嬢の魔法革命 」のような感じです。


百合というと、なにか特殊な嗜好ややり方があるような気がしますが、実はそうではなく、主人公と相棒の絆をこの型に沿って描くことができれば、ウケるのでは?と考えています。


A.これは物語全般に通じる普遍的なテンプレです。

頂いた通り、「最初は仲が悪い(あるいは誤解や低評価から始まる)主人公とその相方にあたるキャラクターが、共通の目的を通じて少しずつ信頼関係を築いていく型」は、確かにラノベ的なテンプレを超えて、物語全般に通じる普遍的なテンプレである、というのは間違いないかと思われます。


もっと言うと、このテンプレートは映画等で使われることの多いテンプレートです。


この型が強いのは、読者が「二人の距離の変化」を自然に感じ取れる点です。

人間関係においてマイナスからプラスに転じる過程は、読者の感情移入やカタルシスを生みやすく、ジャンルが恋愛であれ友情であれ、さらには百合であっても、基本的にはこのテンプレートを使用した時点で説得力を持ちます。


実際に「転生王女と天才令嬢の魔法革命」のように、関係性の成長をドラマとして描く作品が支持されているのは、まさにこの型の普遍性によって成り立っているとも言えます。


百合だから特別な手法が必要、というよりも「二人がどう出会い、どんな誤解や衝突を乗り越え、なぜ互いを必要とするようになったのか」を描けると、キャラクターの深みが出る、という言い方をすることもできます。


一方で少しだけ注意が必要なのが、特にWeb投稿系の作品であると、「最初が仲が悪い」がマイナス効果を生むことがあるという点です。


一番極端な例がハーレム系で、ハーレム系の作品は読者が最初から「たくさんのヒロインに好意を向けられたい」ということを願って読んでいることが多いです。

しかしそこで「最初が仲が悪い」をやってしまうと、「なんだこのヒロイン自分が好きなわけじゃないのか」と読むのをやめてしまいます。

このテンプレートが映画等で使われやすいというのは、映画の場合なろう系やカクヨム系作品と異なり「初手から旨味を欲している」という読者の数が映画の場合減るため、映画だと使われやすいということはあるのかもしれません。


2025年9月26日に作成した記事


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