AI時代の知性と個性 ― chatGPTで作成された文書は読まない

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AI時代の知性と個性 ― chatGPTで作成された文書は読まない

教員たちの「発見」


先日、早稲田ビジネススクール(WBS)の同僚の教員5名である議論をしている中で、一つの「発見」がありました ― **chatGPTなどを用いて作成された文書は読まない**。参加者全員が「同意」ということでした。

私はLLMによる出力は「読みません」。私だけがそうなのかな?と思っていましたが、同僚たちも同じであることをこの時知りました。


 LLMの適切な使い方


大規模言語モデル(LLM)やGoogle検索を、レポート執筆の「準備」段階で利用することは、もはや当たり前のことになっています。また、LLMの出力を「紹介」する場合には「(LLMによる)」などの出典を明示すべきでしょう。出典を明記しない利用は良くないですね。

しかし、明記されていなくても、私たち教員は経験を積んできましたので、パッと見ただけで「これは機械出力だ」と分かるようになりました。


 知性の「個性」とは何か


人間の知性には個性があります。人の知性は「文書」と「発言」を通して評価することができます。言うまでもなく、LLMの出力には利用者の知的な個性は反映されません。LLMは**条件付き分布の更新ルール(ベイズ定理)に基づいて確率的に言語を連鎖する**ことにより、機械的に文書もどきを作成しているだけですから、その出力には知的な個性は含まれていないのです。


 LLMの正しいポジショニング


私はLLMを「Google検索が進化したもの」と位置づけています。**「事実」を確認する**ことに利用するのが適切でしょう。ここで「事実」とは何かについては、木下是雄著『理科系の作文技術』(中公新書)にて確認してください。文系の方にも有用な作文教本です。

皆様自身の知性で集めて整理した「事実」に基づき、皆様の知的個性を反映した「意見」を含む文書を書く ― それこそが、知的な成長の証であると私は考えています。

なお、これまでの文書にLLM出力があったということを批判しているのではありません。私の意図は、この場で得た事実と、この事実に関する私の意見を皆様と共有することにあります。


ポイント


- 経験を積んだ専門家は、機械出力を即座に見分けることができる
- LLMは「事実の確認ツール」として位置づけるのが適切
- 知的な個性は、あなた自身の言葉でしか表現できない
- 「事実」を集め、自分の「意見」を形成するプロセスこそが知的成長

 References


- 木下是雄 (1981).『理科系の作文技術』中公新書.

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川口有一郎

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