【個別株投資】増資① 総論。エクイティファイナンスの全体像

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【個別株投資】増資① 総論。エクイティファイナンスの全体像

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株式投資をしていると、「増資」という言葉をよく聞きますね。

決算資料や適時開示で「公募増資」「MSワラント」「第三者割当増資」「転換社債」「新株予約権」などの発表が出ると、株価が大きく動く(下がる)ことがよくあります。

これらはすべて増資と呼ばれますが、仕組みや株価への影響は大きく異なります。中には企業の成長資金として前向きに評価できるものもあれば、投資家から強く警戒される資金調達もあります。


普通の株の投資本を読んでも、増資について詳しく解説している本はあまりありませんが、個別株ファンダ投資をする上で、増資に関する知識は外すことができません。


増資についての記事は長くなるので、全3回構成にします。

この記事では、まずエクイティファイナンス(株式による資金調達)の全体像を整理しましょう。公募増資、第三者割当増資、転換社債、新株予約権、優先株など、企業がどのような方法で資金を調達しているのかを体系的に理解することが目的です。


次回以降の記事では、特に投資家が注意すべき MSCB(←今はほとんど用いられない)・MSワラント、第三者割当増資について、詳しく解説していきます。

まずは全体の地図を頭に入れておきましょう。



企業の資金調達の方法

企業が事業を拡大したり、新しい投資を行ったりするためには資金が必要です。

では、その資金はどこから調達するのでしょうか。


企業の資金調達は大きく分けて、次の3つに分類できます。


・デットファイナンス

・エクイティファイナンス

・内部資金


まずはこの3つの違いを整理しておきましょう。


デットファイナンス

デット(debt)とは「負債」のことです。つまり、借入によって資金を調達する方法です。


代表的なものは次のようなものです。

・銀行借入

・社債発行


デットで調達した資金には、返済義務があります。

企業は借りた資金を将来返済する必要があり、さらに利息の支払いも発生します。一方で、株式は発行しないため、既存株主の持分が薄まることはありません。


株主の立場から見ると、借入による資金調達は

・株式の希薄化が起こらない

・EPSが維持される

というメリットがあります。


ただし、借入が増えすぎると財務リスクが高まるため、企業は借入と自己資本のバランスを考えながら資金調達を行います。



エクイティファイナンス

エクイティ(equity)とは「株主資本」のことです。

株式を発行して資金を調達する方法をエクイティファイナンスと呼びます。


具体的には、次のような方法があります。

・公募増資

・第三者割当増資

・新株予約権

・転換社債

・優先株 など


エクイティファイナンスの最大の特徴は、返済義務がないことです。

企業にとっては、

・借入金の返済が不要

・財務体質が改善する

というメリットがあります。


一方で、株式が増えることで既存株主の持分が薄まる(希薄化)というデメリットがあります。

そのため、増資が発表されると株価が下がることが多いです。



内部資金

企業は外部から資金を調達するだけでなく、自社の利益を使って投資を行うこともできます…できますというか、普通のことですね。

一応分類すると、これが内部資金です。利益剰余金・営業キャッシュフローからの支出です。


例えば、利益をそのまま設備投資やM&Aに使えば、新たに借入や増資を行う必要はありません。

企業・株主にとって、

・借入を増やさない

・株式の希薄化も起こらない

というメリットがあります。


このように企業の資金調達にはいくつかの方法がありますが、本記事のテーマである増資は、この中の「エクイティファイナンス」に含まれます。



増資とは何か

増資とは、企業が新たに株式を発行して資金を調達することです。

企業が資金を調達する方法には、銀行借入や社債発行などの方法もありますが、これらは将来返済する必要があります。一方、増資によって調達した資金は返済義務がありません。


そのため企業にとって増資は、

・大きな設備投資

・事業拡大

・M&A

などを行う際に有効な資金調達手段となります。


また、借入とは異なり、増資によって調達した資金は自己資本に計上されるため、財務体質が改善するというメリットもあります。



増資と株主の関係

企業が増資を行うと、新しい株式が発行され、その結果、発行済株式数が増えることになります。


例えば、次のようなケースを考えてみましょう。

・発行済株式数:100万株


この会社が20万株の増資を行うと、

・発行済株式数:120万株になります。


このとき、既存株主が持っている株式数が変わらなければ、会社全体に対する持分割合は小さくなります。

例えば、1万株を保有していた株主の持分は

増資前1万 / 100万 = 1% → 増資後1万 / 120万 ≒ 0.83%となります。


このように、株式数が増えることで既存株主の持分が小さくなる現象を「希薄化」と呼びます。



希薄化は株価下落に繋がる

増資が発表されると、株価が下落することがあります。

その理由の一つが、この希薄化です。


時価総額がそのままで株式数が増えると、EPSが低下します。

また、増資では新株が市場価格より安い価格で発行されることも多く、これも株価に影響する要因になります。


一方で、増資によって調達した資金が

・成長投資

・M&A

・新規事業

などに使われ、将来の利益拡大につながる場合は、必ずしもネガティブとは限りません。

適切な投資により将来への成長確度が上がると市場に判断された場合、増資をきっかけに株価が上昇することもあります(発表翌日は下がることが多いけど)。


このように、増資は企業にとって重要な資金調達手段ですが、投資家にとっては株式の価値に影響するイベントでもあります。



エクイティファイナンスの種類

エクイティファイナンスにはさまざまな手法があります。

「増資」と一括りにして語られることも多いのですが、実際には仕組みが大きく異なります。
ここではまず、全体像を整理しておきましょう。

エクイティファイナンスは大きく次の4つに分類できます。
・新株発行型
・社債転換型
・新株予約権型
・種類株

それぞれの特徴を簡単に見ていきます。

新株発行型

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