ラノベにおける地の文の役割とは何?小説の本質的なおもしろさとは?
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この記事の作者はプロのラノベ作家です。
小説の地の文の一番の役割は「読者からキャラクター(特に主人公)への感情移入を促すことができる道具」であると個人的に考えています。
なぜなら、小説の面白さとは、物語中の自分ではない存在に感情移入をしながら、その存在の人生を体感できることが本質だからです。
裏を返せばキャラクター・特に主人公の心情は読者に分かりやすく伝えてあげたいし、常に読者に共有しておきたいということになります。
そう考えたとき、男主人公が女ヒロインに告白したシーンがあったとして、
「付き合ってください」
「……ごめんなさい、付き合えません」
という文章のあとに、地の文をつけることによって読者から主人公への感情移入を促進することができます。
例えば、
【まあ、そうだよなと思った。俺みたいなただの男子生徒が、こんな高値の花に手が届くわけがない。】
という地の文を入れれば、それは読者から主人公に対し「そういうの、あるよな。分かるよ」という寂しさを伴う共感を呼ぶことが出来ますし、
【一瞬、何を言われたのか分からなかった。ごめんなさい? へ、どういうこと? 振られた? 俺?】
のような地の文が入れば、「まあ一瞬何言われたのか分からないって時あるよな、分かるよ笑」のようなちょっと笑いのニュアンスが混ざった共感を呼ぶことができます。
このように、シーンとしては同じなのに地の文を変化させていくことによって、読者からキャラクターへの感情移入の方向性を操作することができます。
こうした「操作性」が、地の文の本質的役割であると個人的には考えています。
(風景描写なども、それを描写することによって間接的にキャラクターの心情を表現できます。例えば、雨がどのように降っているか? を描写することは、雨の中を歩くキャラクターの心情を間接的に表現することになります。
『暗く重い曇天の下を彼女は歩く』と書けば、彼女の今の心境は暗いのだな、と読者に伝わります。)
2023年10月17日に作成した記事
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