物語のクライマックスを盛り上げるために必要な5つの要素

テキスト

物語のクライマックスを盛り上げるために必要な5つの要素

この記事は複数のプロが監修しています。


一つ具体例として桃太郎をあげてみたいと思います。

一般的な桃太郎のストーリーにおいて、クライマックスは「桃太郎が鬼を倒すシーン」にあると思われます。


このクライマックスは、盛り上がるクライマックスと言って良いのか、大して盛り上がっていない淡々としたクライマックスなのかを実験的に考えてみます。


「桃太郎のクライマックス、全然盛り上がらない。どうして?」というネガティブ条件を考えた方が早いのでこちらを考えてみますが、恐らく以下のような5つの条件があると、このクライマックスは盛り上がりません。


クライマックスが盛り上がらない5つの要因

●桃太郎が冒険出発前、突然「鬼を倒しに行くぞ」と言い出しただけで、何故鬼を倒さなければいけないのかが全く書かれていない


●仲間にしたイヌサルキジが、「別に鬼を倒さなくてもよくない? 団子もらえるから行くけど」みたいなことを言っている

●そもそもイヌサルキジが途中仲間から離反してしまって桃太郎が鬼と一人で戦う事になってしまった


●鬼がみんな小型かつ非力で、桃太郎が鬼を倒している様が弱い者イジメにしか見えない


●鬼を倒したあと鬼から財産を奪って帰還するが、そもそも鬼の財産を奪う正当性がなくて泥棒にしか見えない


上記のような前提があると、クライマックスは盛り上がりません。


読者目線、「これなんで戦ってるの?」「桃太郎の方が悪人なのでは?」となってしまいます。


なので上記とは逆のことをやれば、盛り上がることになります。
上記の逆のことは以下の通りです。


クライマックスを盛り上げるために必要な5つ要素

①桃太郎が冒険に出発する前、鬼を倒さなければいけない理由について触れられている。
(鬼が村の人間の財産を日々奪っている、村人を殺している、等。だから、誰かが倒しに行かなければいけなんだ、等)


②仲間になるイヌサルキジが、桃太郎の「鬼を倒したい。なぜなら~~」という理由に、共感して賛同している。


③仲間になるイヌサルキジが、桃太郎から離反しようとしない。桃太郎の「鬼を倒す」という目的を達成するまで、ずっと付き従おうとする。


④鬼の見た目が明らかに強い。普通にやってたら倒せないオーラがある。


⑤鬼を倒す事で最後に手にする宝が、鬼達が不正に集めていた財産であるという情報が事前に提示されている。これを奪って元の人に戻すことが正義に見える。


要約すると
「その最終決戦=クライマックスを何故戦わなければいけないのかの理由が明らかである」
「最後の敵を倒した時に主人公のまわりに喜ぶ人がいるのが明確である」
「主人公に共感して一緒に戦ってくれる仲間が居る」
「敵が強くてなかなか倒せないハラハラ感がある」


というのが、重要だと考えています。


※例えば主人公の精神的成長を印象づけるような山場を書けたとしても、何故倒さなければいけないのかが分からない敵を倒して「精神的に成長したぞ」となっていたら、それは不足であるように思います。


2024年12月4日に作成した記事


エンタメノベルラボに入会するとより高度な情報が閲覧できます。

ぜひ入会してください!


オンラインサロン情報

小説家オンラインサロン【エンタメノベルラボ】書籍化&新人賞受賞者多数!

小説家オンラインサロン【エンタメノベルラボ】書籍化&新人賞受賞者多数!

3,000円/1ヶ月ごと
サロンページを見る

サロン紹介

webからの書籍化&新人賞受賞者、続々出現!小説で食べていくことを目指すサロン。プロの講座、ガチ批評会、人気作の分析会など、初心者でも安心して上達できる環境を整えています。小説投稿サイトで月1~3万円稼ぐメンバー多数
運営ツール
DMMオンラインサロン専用コミュニティ

あなたにおすすめの他サロン

おすすめサロンをすべて見る
ページトップに戻る