書きやすいキャラ中心に小説を書く戦略で大丈夫?苦手なキャラも書くべき?

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書きやすいキャラ中心に小説を書く戦略で大丈夫?苦手なキャラも書くべき?

この記事はプロのラノベ作家が監修しています。


Q.書きやすいキャラ中心に小説を書く戦略で大丈夫?

キャラクターの書きやすさについて質問です。


誰しも書きやすい(書くのが得意)なキャラと、書きにくい(書くのが苦手)なキャラが存在するかと思われます。


ふと最近これらのことについて考えていたのですが、書きやすいか書きにくいかを分けるポイントは以下なのではないかと考えます。


書きやすいキャラになる要因
・そのキャラクターが自分の好みに合致している(容姿、キャラ属性等)
・キャラクターの言動がイメージしやすい


書きにくいキャラになる要因
・そのキャラクターが自分の好みと異なったり、現実で苦手なタイプの人間性だったりする
・キャラクターの言動がイメージしづらい。あるいはそのキャラ属性に詳しくない


以上を踏まえると書きやすいキャラを書くほうが情熱も入ってよいかと思いますが、作家としての幅を広げる観点でいくと、書くのが苦手なキャラも書いたほうがいいという結論にはなりそうです。


そこで質問なのですが、


①無理して苦手なキャラを書くのではなく、書きやすいキャラ中心に作品を作る戦略を取るのは問題ないのでしょうか。


②書きにくいキャラを書くことに挑戦する場合、書きやすさを向上させたり書くモチベーションを上げたりするのに有効な方法はあるのでしょうか。


A.キャラクターの作り方について、頂いた①②それぞれの質問に別途お答え致します。

①「書きやすいキャラクターを中心に書く」という戦略をとることは全く問題がないと思われます。


ただ1点だけ気をつけなければならないのは、『可愛いヒロインや可愛い女の子キャラクターを、著者が好きでかつ書けるか』という点です。(特にライトノベルの場合です。)


一番理想的なのは、著者本人が可愛いヒロインキャラを描くとの得意とする場合です。


この場合は、とにかく細かなことは考えずに、自分がこういうヒロイン可愛くて好きだなあというキャラクターを作品作りにそのまま活かしてください。


特に良いのは、著者本人が好きな女性がいる(芸能人や女性アイドル、女性Vtuberなど)場合で、この場合はその著者本人が好きな女性キャラクターの好きなポイントをまとめて、それをそのまま作品の中のヒロインキャラクターにしてしまうというやり方があります。


髪型や身長、口癖、性格、体型など、著者本人が好みな特徴をキャラクターに活かせば、大体自分と好みが一致する読者は他にもいます。


少し難しい言い回しをすると、著者が著者自身という人間をペルソナ戦略のモデルとして採用しているので、「刺さる人には刺さる」というキャラクターを効率的に作ることができます。


そして少し問題なのは、『実はヒロインキャラクターを書くのがあまり好きではないしちょっと苦手。かっこいい男性キャラクターやおっさんキャラクターの方が書いてて楽しい』パターンです。


この場合、自身の得意ジャンルである「男性キャラ」だけを描いていても、売れる作品はまず作れません。


なぜなら、ライトノベルというジャンルにおいては可愛いヒロインの存在がほぼ必須級だからです。


そのため、ある程度自分の好みとは関係なく、可愛いと呼ばれるヒロインをある程度研究して書くことは必要になってしまいます。

②書きにくいキャラクターを書くことに挑戦する場合、当たり前ですがモチベーションは(好きなキャラクターを描く時に比べれば)あがりにくいです。
この場合モチベーションがあがりにくい理由として、


・単純に、好きではないキャラクターを書いているので「なんでこんなの書かなければいけないんだろう」という気分になるため


・「自分は好きではないけど、こういうキャラが好きな読者が多いっぽいから、そういう読者のために書かなければ」と考えているが、自分が好きではない以上本当にそういうキャラが好きな人がいるのかに自信がもてず、不安になるため


・書きたくないものを書いているという現実が、巡り巡って「なんで自分は小説を書いているんだろう」という漠然とした悩みに発展し、そのことにイライラしてしまうため


上記のような理由がよくあげられます。


なので単純に考えると、モチベーションがさがらないようにするためには、上記の理由を潰すという方向性の解決策をとることになります。


そう考えると、以下のような対策が有効になることが多いです。


・「好きではないキャラクター」を描くにあたって、「好きではないキャラクターが特定の状況に陥っていることが好き」という考え方をして、そのシーンにたどり着くために頑張っているんだと考え方の視点を変える。


 例…「誰かをいじめるキャラクター」は全く好きではないが、「誰かをいじめるキャラクターが、あとから自業自得でひどい目にあっているシーンは好き」というような、考え方の視点を変える。


この場合、「誰かをいじめるキャラクターが、あとから自業自得でひどい目にあっている」というシーンを描くことを楽しみとして、序盤の「誰かをいじめるキャラクター」を頑張って書けるようにする。

(もしくは、いっそのこと「そのいじめっ子キャラクターが、自業自得でひどい目にあっている」シーンから先に書いてしまう)


・売れているモデルケースを具体的に想定する。
例えば、50代のおっさんキャラクターを描かなければいけないが、自分はおっさんキャラクターを書くのが好きじゃないし得意ではないという場合、googleで「50代 おっさん 人気 キャラクター ライトノベル」などで検索し、既存作品で既に読者人気を博している50代おっさんキャラクターを調べる。


そしてそのキャラクターと似たような特徴を持ったキャラクターを描き、「既に売れているキャラクターをある程度マネしているのだから、必ず好きな人はどこかにいるだろう」という考え方をもって、自身の不安を取り除くようにする。


・自分が小説を書く理由や目的を、一度はっきりさせる。


上記のような具体的対策をもって、うまくモチベーションをあげていくというやり方が一番よいのではないかと個人的には思います。


※逆に、自分も書くのが得意なキャラクターではないし、まわりの読者やノベラボのメンバーからも「このキャラ微妙」と言われてしまうようであれば、そもそもそのキャラを描かないようにするという手段もありかと思います。


2025年3月11日に作成した記事


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