Web小説で読者にストレスを与えても離脱されないようにする方法とは?
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この記事はプロのラノベ作家が監修しています。
Q.Web小説で読者にストレスを与えても離脱されないようにする方法とは?
物語を盛り上げるためには起伏、つまりは主人公が窮地になる必要があると思うのですが、Web小説だと読者にストレスを与えると、読者は逃げ出す危険があるので、恐ろしいです。
ただ、Web小説においても、読者にストレスを与えて成功しているケースもあります。
ストレス展開をワクワクさせる展開にするコツのようなものがあるのではないかと仮説を立てていますが、いかがでしょうか? 以下、私の考える仮説です。
①ピンチやストレス展開が、逆転可能であること。
例えば、タイムリープ系では、仲間やヒロインが死ぬ展開が許されます。
なぜかというと、主人公が過去に戻ってやり直せる能力を持っているから、そのストレス展開が逆転可能であるためです。
この場合、主人公がどうやってこの危機を乗り越えるのか?
ピンチがワクワク展開に繋がると考えています。
ドラゴンボールも同様に、仲間がバンバン死ぬ展開が許されるのは、ドラゴンボールで生き返ることができるからです。
逆に、主人公の愛する人や仲間が無惨に殺されてしまい、その人は生き返らないとなると、ストレスが強く、かなり危険な展開になると思います。(取り返しが付かない主人公の失敗、悲劇となります)
よって、逆転可能であるという予感を伏線として入れておくのがストレス展開を入れるコツだと考えています。
②主人公が窮地に陥る場合は、勝利条件を明確化しておく必要がある。
これをすれば勝利!という勝利条件が明確だと、主人公たちは、どうやってそれを達成するのだろう? ということに読者の意識が向くため、ストレス展開が、ワクワクする展開になると考えています。
例えば、進撃の巨人では、各エピソードで、主人公たちの小目標が立てられており、これをクリアできれば、この場は勝利となるということが明確化されています。
小目標を立てて、ピンチに陥るけれど、これをクリアするを繰り返して、カタルシスを一定間隔で読者に与えていくのが、人気を維持するために重要ではないか?と思います。
③主人公は作中最強で決して負けず、苦戦をするのは使い捨てのサブキャラクター。メインキャラクターではない。
使い捨てのサブキャラクターに苦しみを味わってもらい、主人公が無双してその苦しみを解決してあげるという水戸黄門パターンです。
主人公の仲間のメインキャラクターに苦戦をさせると、メインキャラクターの格が落ちるので、行う場合は注意が必要かなと見ています。
(水戸黄門では助さん格さんも決して苦戦しないし、負けません)
以上の3点が、ストレス展開をワクワクさせる展開にするコツだと考えていますが、合っていますでしょうか?
他にもコツがありましたら、教えていただけるとありがたいです。
A.「ストレスを読者に与えて成功するかどうかは、そのストレスが後々の逆転をどの程度保証しているか」によります。
一番わかりやすいのは「追放」系で、
今やWEBで「なんか主人公がギルドを追放されたんだけど。なんかつまらないから読むのやめた」となる読者はほとんど存在しません。
なぜなら、「追放」されることが、「あとから追放した側がざまぁに合う」ということがほぼほぼ100%保証されているからです。
タイムリープ系は、100%とはいかずとも、おおむね過去に戻ることでヒロインを救い出せることは保証されています。
しかし「追放」ほどは、「過去に戻ったことで絶対にヒロインを救い出せることが保証されているのか? 本当に? 絶対バッドエンドにならない?」という保証ができているかと言われると若干微妙ではあるので、「追放」に比べると企画としては少し弱いです。
②の、勝利条件を明確にしておくということはとても重要です。
(というよりも、主人公たちの目的を明確しておくことが重要といえます。)
しかしこれと、ストレスをかけてもよいかどうかという点は話が異なります。
たとえばスローライフ系のWEB作品では、
「主人公が開拓した町が地震と嵐によってめちゃくちゃに!? 主人公は無事にスローライフをおくれるのか!?」といった展開は、あまり出さない方が良いです。
なぜなら読者が、「なんでスローライフを楽しみたいのに、スローライフを邪魔するような要素が出てくるんだ! ストレスだ!」といって離脱してしまう可能性があるからです。
「スローライフを送りたい」という目的=主人公の勝利条件を定めておくことは重要ですが、そこに変なストレスをかけて「スローライフから主人公を遠ざける」ことは、必ずしも良い手になるとは限りません。
これを踏まえられているのであれば、「勝利条件を明確にする」ということは重要です。
③については、ダメージを受けるサブキャラクターが、主人公の仲間か敵かによって状況が異なります。
例えば一番やってはいけないのが、作中最強の主人公が仲間のサブキャラクターに剣術を教えてあげたが、その剣術を教わったサブキャラクターが敵のキャラクターにダメージを食らうという展開です。
この場合、読者には「サブキャラクターがやられたってことは、そのサブキャラクターに剣術を教えた主人公までもが能なしってことにならないか?」というストレスを与えることになるため、結果として「主人公は作中最強」であるという前提を崩しています。
こういった展開は少年漫画やスポーツ漫画とは相性が良いですが、WEB小説と相性がよいかと言われると、正直微妙なラインではあります。
(逆に、「主人公の仲間のサブキャラクターに、敵が誰も勝てない。……ってことは、そのサブキャラクターを支配している主人公はもっと最強ってこと!?」という構図にした方が、ウケがいいことが多いです。)
参考になれば幸いです。
2025年3月11日に作成した記事
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