ラノベのキャラを魅力的にする方法。目的を達成するために極端な行動を取る
テキスト
- 内容
- ライブラリ
Q.ラノベ主人公のキャラクター付けについて。
市場で売れる主人公は、何らかの印象的な個性があった方が良い、とは思うのですが、これをやると、そもそも作者が主人公のことを理解できないので、小説が書きづらくなります。
例えばアニメ化された「チー付与」の主人公レインは、敵の前で突然、全裸になって叫びながら突撃するという一見、意味不明なことをしており、こういうキャラクターを書くのは、たぶん、不可能ではないかと感じてます。
だた、ヒットした作品を調べてみると、主人公はそれほど変わった個性を持ってないケースもあります。
例えば「剣と杖のウィストリア」の主人公ウィルは、幼馴染で相思相愛だった女の子が、世界一の魔法使いになった。しかし、自分は魔法が使えない体質なので、彼女と結ばれるために、剣だけで魔法至上主義の世界で成り上がろうとします。
こういったケースの場合、主人公の目的に対する強い執念が個性として機能しているのかな?と感じています。
何か異常な行動を取ることが、個性であると考えた場合、主人公として王道的な行動を取りつつも、それが過剰、異常と思えるレベルであると、個性となるのではないかと考えていますが、いかがでしょうか?
例えば、「とある魔術の禁書目録」の上条当麻なども、ボロボロになりながらも美少女を守るために強敵に立ち向かっていきますが、これが王道でありながら、異常行動であると感じられます。
A.「そのキャラクターにしっかりした目的があり、その目的を達成するために極端な行動が取られている」
「チー付与」のレインが敵の前で突然全裸になって叫びながら突撃する、といった真の意味での「意味不明な行動」は、漫画やアニメといったビジュアル媒体では強い個性として機能することがあります。
ただ、文字ベースのライトノベルでは、これがうまく機能することはかなり稀です。
ビジュアル媒体では絵の力で一発で成立するインパクトも、文章で描写すると単に「主人公が奇行を働いている」という情報として処理されてしまい、読者にとっては個性というより不可解さや違和感の方が先に立ってしまいます。
ですので、この種のキャラクター造形をラノベで無理に真似する必要はまったくないと思います。
その上で、ライトノベルにおいてキャラの個性となるものは、ざっくり8割方、「そのキャラクターにしっかりした目的があり、その目的を達成するために極端な行動が取られている」というパターンに集約されます。
具体例です。たとえば、「ヒロインを敵から守りたい。どうすればいいだろう」という目的を持ったキャラクターがいたとき、一般的な発想としては「よし、強くなろう」「修行しよう」といった王道の手段が思い浮かびます。
ここで、常人ではなかなか思いつかないような手段に訴えたときに、それがキャラクター個性として機能することが多いです。
例えば、「そうだ、敵が寝静まった夜にアジトへ乗り込んで、火を付けて皆殺しにすればいいんだ」や、「そうだ、いっそヒロインを誘拐して、敵にも誰にも見つからない遠くの土地に連れて行ってしまえばいいんだ」といった発想です。
目的そのものは「ヒロインを守る」というきわめて王道的で共感しやすいものであるにもかかわらず、その達成手段が常識の範囲を大きく踏み越えているために、強烈な個性として立ち上がってきます。
そう考えると、「王道的な行動を取りつつも、それが過剰・異常と思えるレベルであると、個性となる」——は、ラノベにおける主人公造形の核心をほぼそのまま言い当てていると思います。
抽象度を一段上げれば、「目的の王道性 × 手段の異常性」の掛け算が、ラノベ主人公の個性を作る主要な方程式である、と整理できそうです。
2026年7月15日に作成した記事
エンタメノベルラボに入会するとより高度な情報が閲覧できます。
ぜひ入会してください!フォローしたサロンの情報を、ご登録のメールアドレスにお届けします。
サロンをフォローする
-
書籍化作家どまどま先生による「なろう小説のタイトル付け方講座&批評会」
どんなにあなたの小説の内容がよくても、タイトルの問題で読まれないことがある。 これって非常…
動画
-
作家、梶永正史先生のミステリー小説の書き方講座その2。マイルストーン
このミス大賞受賞作家:梶永正史先生によるミステリーの書き方講座 。第2回 今回は、ミステリ…
動画
-
作家、黄波戸井ショウリさんによる「ラブコメの書き方」講座
ラブコメの書き方についてプロ作家、黄波戸井ショウリさんの講座です。 「小説家になろう」から…
動画
-
作家わかつきひかる先生のダークヒーローの書き方講座
わかつきひかる先生は、ラノベや時代小説、官能小説など幅広いジャンルの小説を書かれている作家…
動画
-
ミステリー小説の書き方講座。謎の三要素。梶永正史先生
このミス大賞受賞作家:梶永正史先生によるミステリーの書き方講座 。第1回 魅力的な謎を作る…
動画
-
編集者講座。物語の大ヒットの法則『責任ボール』について
大ヒットと大失敗を分ける法則「責任ボール」について知らないと物語が失敗に終わってしまうリス…
テキスト
-
編集者講座。中級者向けヒットの法則。爆弾の設置と導火線の設置
中級者向けヒットの法則。第4回「爆弾の設置と導火線の設置」 「ある程度、小説を書いたことが…
テキスト
-
わかつきひかる先生のポルノ小説の書き方講座
わかつきひかる先生は、ラノベや時代小説も書かれていますが、乙女系などが得意分野で、ジュブナ…
動画
-
文芸小説で評価される文章とは?ラノベとの違い。梶永正史先生
このミス大賞受賞作家:梶永正史先生による文芸講座 1:筆力/文章能力ってなに? 2:人称の…
動画
-
編集者講座。中級者向けヒットの法則。誘導力のある文章
中級者向けヒットの法則。第3回 「誘導力のある文章と、無い文章」 「ある程度書いたことがあ…
テキスト
-
作家わかつきひかる先生のキャラクターの作り方講座。キャラ立ての秘訣
作家歴20年のベテラン小説家わかつきひかる先生のキャラクターの作り方講座。わかつき先生は、…
動画
-
編集者講座。中級者向けヒットの法則。承認提供者の有無と地位
中級者向けヒットの法則。第2回 「承認提供者の有無と地位」「ある程度書いたことがあり、基本…
テキスト
-
編集者講座。中級者向けヒットの法則。主人公を魅力的にするタイプ別の方法
中級者向けヒットの法則。第1回 先日、「最近ノベラボ内でやっている講義が、ちょっと簡単すぎ…
テキスト
-
大賞を取れる!ストーリー構成の秘訣。プロ作家、梶永正史先生
梶永正史先生は、4回目の応募で、小説新人賞の中で、最も権威がある「このミステリーがすごい大…
動画
-
編集者講座。小説の腕をあげるための「ミクロインプットのやり方」
・マクロインプット 作品を一通り読んで、「この作品の展開はここが面白いなあ」など、作品全体…
テキスト
-
作家わかつきひかる先生のラブコメの書き方講座。『換骨奪胎のやり方』
小説を書く上での重要な型、換骨奪胎の講座『ロミオとジュリエット』を元にしたラブコメの書き方…
動画
-
プロ作家どまどまさんの初心者向け『なろう小説講座』3つのポイント
実際にこれまで2回、小説家になろうから書籍化されて、ランキング1位を取ったプロ作家どまどま…
動画
-
『大賞を取れる!質の高いストーリーを書くための秘訣』梶永正史先生
梶永正史先生は、4回目の応募で、小説新人賞の中で、最も権威がある「このミステリーがすごい大…
動画
-
編集者講座「創作で最も大切なこと。イナバウアー理論」
創作で最も大切なこと。イナバウアー理論 これから小説を書く人は、絶対にこれを押さえておこう…
テキスト
-
このミス大賞受賞作家・梶永先生によるキャラの作り方講座
このミス大賞受賞作家・梶永先生によるキャラの作り方講座『このミステリーがすごい!』大賞受賞…
動画
オンラインサロン情報
小説家オンラインサロン【エンタメノベルラボ】書籍化&新人賞受賞者多数!
サロン紹介
- 運営ツール
- DMMオンラインサロン専用コミュニティ