3点式ユニットバス物件を考える

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単身者向けの古めの物件でよく目にする「3点式ユニットバス」。

浴槽・トイレ・洗面台が一体となった設備で、昭和後期から平成バブル期にかけて大量に供給されました。


今となっては「不人気設備」の代名詞として敬遠されがちですが、実際にはエリアやターゲット次第で十分に賃貸可能なケースも多く存在します。さらに近年は「浴槽レスでも問題ない」「シャワーで十分」という若者のライフスタイルの変化もあり、必ずしも「古いからダメ」と切り捨てられるものではありません。


本記事では、3点式ユニットバス物件をどう扱うかを解説します。



3点式ユニットバスが嫌われる理由

3点式ユニットバスは、投資家の目線だけでなく、実際に住む人の感覚からも「避けたい」と思われやすい設備です。

その理由を細かく見ていきましょう。


清潔感がない

浴槽とトイレが同じ空間にあるため、「用を足す場所と体を洗う場所が同じ」という心理的な抵抗感があります。

特に女性入居者や清潔志向の強い人にとっては大きなマイナスポイントで、ポータルサイト検索の段階で即NGになることも少なくありません。


入浴がしづらい(お湯を貯めにくい)

3点ユニットでは、独立した体の洗い場がありません。また浴槽はコンパクトで、足を伸ばして浸かるのはまず不可能です。さらに浴槽にトイレが近接しているため、「落ち着いてお湯を貯めて入浴する」には不向きです。

日本人は湯船に浸かる習慣が根強いですが、3点ユニットはそれを満たせないため、「ただのシャワー室」として認識されがちです。


湿気・カビ・におい

トイレ・浴槽・洗面が一つの空間に収まることで換気効率が悪く、湿気がこもりやすくなります。その結果、カビやぬめりが発生しやすく、独特のにおいが残りがちです。清掃してもすぐに汚れてしまうため、「管理が大変」という悪評につながります。


ウォシュレットが付けられないと思われている

実際には防水仕様のホテル用ウォシュレットが存在するのですが、一般的な認識では「ユニットにはウォシュレットは無理」と思われがちです。現代の入居者はウォシュレットを標準装備として求める人が多く、それがないだけで敬遠されることもあります。「最新設備に対応できない=古い物件」という印象を助長してしまいます。


築古物件の象徴

平成バブル期に大量供給された区分ワンルームマンションに多く採用されていることから、3点ユニット=古い物件、というレッテルが貼られています。築年数や管理状況に関わらず、「古くて不便」という先入観がつきまといます。


つまり3点式ユニットは、

・心理的な抵抗感(清潔感)

・物理的な不便さ(湿気・カビ・お湯をためにくい)

・時代遅れ感(ウォシュレット不可・築古イメージ)


という三重苦を抱えており、入居検討者にとっては「できれば避けたい設備」として強烈に作用します。



改修の選択肢と費用感

3点式ユニットバスをどうするかは、大家にとって頭を悩ませるテーマです。

代表的な改修の方法と、それぞれの費用感・メリット・デメリットを整理してみましょう。


大規模な順番に書いていきます。


完全分離工事(トイレを移設してセパレート化)

既存のユニットバスを撤去し、浴室とトイレを完全に分離する工事。

トイレの新設位置を確保し、給排水管を大きく変更する必要があります。RC物件・区分所有では物理的に工事不能な場合も多いです。区分マンションの場合は、事前に管理組合に工事可能かを確認する必要があります。

費用はおおよそ 100万〜200万円程度。配管の取り回しや間取り次第で費用が大きく変動します。


メリット:

商品力が大幅アップ。ポータルサイトでも「バストイレ別」で掲載でき、入居希望者の母集団が一気に広がります。その分、家賃up、売却価格upも見込めます。


デメリット:

費用が高額で、回収に時間が掛かること。築古物件では工事完了後の建物寿命が近いというリスクもあります。


投資回収の目安:

200万円の工事費 ÷(家賃+5,000円up×入居率95%=年間+5.7万円)=約35年。

長期保有前提なら有効だが、慎重に判断するべきです。

個人的には、3点式ユニットバスの完全分離工事をする前提なら、余程安くないと買えません。

3点式ユニットバスでも賃貸需要があるエリアなら、別の方法を考えた方が簡単です。



浴槽を撤去してシャワールーム+独立トイレ化

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