ラノベでウケるラブコメ小説テンプレ3つの型を解説
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この記事の作者はプロのラノベ作家です。
ラノベだと特に主人公と二人or三人ヒロインの異性をめぐるラブコメが強いです。その中でも、これは強いよね、というテンプレを3つ例として上げます。
王道で強いのは、
「①ヒロインの生殺与奪権を主人公が握っているパターン」
「②二人が知らない真実を読者だけが知っているパターン」
「③ヒロインが主人公に対して面倒事しかもってこないパターン」
あたりになると思います。(もちろんこれ以外にもあると思います。)
①ヒロインの生殺与奪権を主人公が握っているパターン
文字通り、ヒロインの生死が主人公男の気分一つで決まってしまう状況のコメディです。
例1:清楚な高嶺の花系ヒロインが実はエロ漫画が大好きなオタクということが男主人公にだけバレる。
絶対言わないでと主人公に懇願するが、ヒロインが何か主人公にとって気に食わない行動をした時に
主人公が「ムカついたのでバラします」
ヒロイン「お願いします本当に勘弁してください何でもします。肩揉みますか?」系のコンボをひたすら決めてくるパターン。
主人公が、ヒロインを「社会的に」いつでも殺せる状態。
例2:森の中でたまたま出会ったアタッカー系勇者の主人公とヒーラー系ヒロイン。
ヒロインが少し生意気に「あなたについていってやらないこともないけど?」と聞いて主人公が「いえ結構です面倒なんで一人で行きます」と言って、ヒロインが「すみません連れて行ってください。私、森の中で仲間とはぐれて一人で戦えないんです」と強気だったのが一転素直になるパターン。
主人公がヒロインを連れていくか決められるという意味で、ヒロインが森の中でモンスターに襲われるか否かという生殺与奪権を持てている。
例3:その他
主人公が何か特別な力を持っているキャラで、ヒロインが主人公のことはあまり好きではないけど、自分の持っている悩みを解決するためには主人公の特別な力に頼らざるを得ない状況全般。
主人公が協力するかしないかで、ヒロインの今後の人生の進退が大きく変わるのでヒロインが必死になりキャラが出る。
②二人が知らない真実を読者だけが知っているパターン
全ての真実を知っているのが読者だけというパターンです。勘違い系はこれに含まれると思います。
例1.主人公はヒロインが好き。ヒロインも主人公が好き。ただお互いがお互い片想いだと思っていて、実は両思いが完成しているということを知ってるのは読者だけ。
その上で、互いが互いの恋心を相手にバレないように変な会話が生まれて、全てを知ってる読者はそれを面白く笑える。
例2:上記例1の片想いバージョン。例えば主人公がヒロインの事は特に好きではないが、主人公が吐いたセリフが第三者を経由した伝言ゲームで間違った形でヒロインに伝わっているパターン。
主人公がぼそっと吐いた「黄身が好きだ(白身よりは)」みたいなセリフが、友達Aに聞かれて、友達AがヒロインBに向かって「○○くん、Bちゃんの写真見て「君が好きだ」って言ってたよ!」として間違ってヒロインに伝わるようなパターン。
ヒロインはそれ以降主人公に話しかけられるとドキドキしてしまって、一方で主人公は何故ヒロインの挙動がおかしくなっているのか分からず、会話が変なことになっているのを読者だけは面白く笑ってみれる。
例3:その他
ラブコメディ的なアンジャッシュ系のコントも全てこれに含まれると思います。
③ヒロインが主人公に対して面倒事しかもってこないパターン
③は、逆に主人公が理不尽な目を見て面白いというパターンになります。「このすば」のアクア等は、これを突き詰めたようなキャラになると思います。
例1:主人公と同じパーティーにいるヒロインが、主人公のために色々頑張ろうとした結果、何故か借金を大量に作ってくる。同じパーティーである主人公が返すしかない。
例2: 主人公と同じパーティーにいるヒロインの属性が魔物を寄せ集めるようなタイプの属性のため、主人公が必然的にモンスターに囲まれやすくなり戦うハメになる。
代表的かつ分かりやすい構図の例としては以上のようなものがあると思います。
他にもテンプレはいくつかあると思いますが、基本的には①でも②でも③でもそれ以外でも「ヒロインが理不尽な目に合ってて面白い」か「主人公が理不尽な目に合ってて面白い」か、ないしは双方が理不尽な目にあってるという型のいずれかに落ち着くことが多い気がします。
参考になれば幸いです。
2023年10月19日に作成した記事
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