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りゅうちぇるの死を無駄にはしない

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りゅうちぇるの死を無駄にはしない
１２日に２７歳で急死したタレントのｒｙｕｃｈｅｌｌ（りゅうちぇる）さん。

私も形成外科医としてLGBTの患者様、性同一性障害の患者様を多数診てきました。


ｒｙｕｃｈｅｌｌさんは、高校時代に母に「男性が好き」と打ち明けた過去があるなど、ジェンダーに対しての発言や行動を発信してきました。その後、タレントのｐｅｃｏさんと結婚し、第１子男児をもうけました。しかし、昨年８月に離婚をしても「新しい家族の形」として同居を続けました。

りゅうちぇるさんは、離婚後にジェンダーレス化・女性化しており、SNS上では賛否両論の声があり数々の誹謗中傷があったのは確かです。彼の変化に対して、Z世代の多様性を受け入れる声もあれば、批判する声もあります。


また、氷川きよしさんは、演歌界の貴公子として23年間の歌手活動を終え、2022年の紅白歌合戦をもって引退しました。

彼は江崎グリコの「アーモンドピーク」のスペシャルプレゼンターとしても活動し、Z世代の子供たちにも人気がありました。

紅白歌合戦は2022年のテーマが「LOVE & PEACE-みんなでシェア！-」で、氷川きよしさんが特別枠で出場したことから、ジェンダーフリーの意識が話題になりました。しかし、一部のZ世代からは男女合同の組分けに違和感を持つ声もありました。

Z世代はジェンダー問題に敏感であり、芸能人やインフルエンサーのカミングアウトが理解を広げる一因となっています。TikTokなどのSNSでは、ジェンダーレスな表現が増えており、一部の反応は賛否両論ですが、LGBTQ問題についての理解は上の世代よりも高いと言えます。

彼の死によって誹謗中傷に対する意識が一時的にでも高まりました。SNS上で根拠のない心無い書き込みをするのはどこにでもいる人間たちです。
匿名の名の下に気軽に書き込みを行っても当事者には届いてしますのです。どんな人間であっても傷つかない人間はいないのです。

生物学的に考えると集団や自分の組織に危害や脅威を与えるもの、得体の知れないものを嫌厭するのは動物が本能的に持っている防衛機能です。
ただし、人間は正しい情報や、正義を理性的に考える能力があり、社会の発展とともに進化してきたはずです。

全ての人間に尊厳があり、いかなる人も傷つけることは許されない。

私は医師としてこのことを発信し続けていきます。

どうか皆様の力を貸してください。


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