【コラム】町火消と垂直換気戦術

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【コラム】町火消と垂直換気戦術

江戸町火消の垂直換気戦術

江戸町火消の垂直換気戦術   コラムについて  スライドは体系的に学ぶことができるというメリットがありますが、ちょっと調べたい、知識を確認したいという場合には不向きだと気づきました。そこでコラム記事として「ちょっとした知識」を投稿していきたいと思います。また、スライドが火災ばかりという状況もあるため救助系も少しずつ増やしていければと思います。  町火消の垂直換気戦術  垂直換気戦術と言えば米国消防のお家芸ですが、日本でも江戸時代に使われていたことはご存知でしょうか?私は知りませんでした。ぜひこの知識を共有したいと思い今回はこのコラムを執筆しました!  ポイント ・町火消の垂直換気戦術は「屋内進入」をするためのものだった。 ・必要な戦術は必要だから生まれる。戦術に新しい、古いはない。  そもそも垂直換気戦術とは? Vertical Ventilation Basics   垂直換気戦術とは屋根を何らかの方法で破壊し、屋内に存在する可燃性ガスや煙を取り除くために行われます。  煙が取り除かれることで視野と冷たい環境を確保でき、消防隊は屋内進入の効率化と財産の保護を図ることができます。  なぜ江戸時代に垂直換気戦術が実施されたのか?  先にも記載した通り、垂直換気と言えば米国のお家芸のはずですが、日本でも江戸時代に行われていたという文献が残っています。これは当時の火災性状や消火方法が関係しています。  当時の火災性状 UL FSRI Home Furnishings Comparison (Natural vs. Synthetic)   当時は石油由来製品がほとんどありません。このため自然由来の製品は動画のようにフラッシュオーバー発生まで30分程度余裕があることになります。  消火方法  水を散水して初期消火ができれば良し!それでも火勢を押さえられなければ「破壊消火」を選択することになります。  それを踏まえてなぜ垂直換気を実施するのか?  この垂直換気をする前提となる建物が縦に長い構造になります(立て起こし工法)。例えば縦長の一番奥の部屋が燃えていた場合、町火消は初期消火をするために濃煙の中を奥へ進入しながら火元を探して水をかけなければいけません。    言葉では簡単そうに聞こえますが、この時代は「空気呼吸器」と「熱画像直視装置」がありません。ではどうやって視野を確保するか?「屋根を開けて煙を上に逃がせばよい」と経験則で得たのでしょう。この部分だけ読んでも戦術は古いか新しいかではなく、現状の消防力で最適な消火方法だから使われたのだと感じることができます。        まとめ  時代が進む中で様々な変化が起き、消防側も便利な資機材が生まれた結果、様々な戦術が生まれてきています。どこの消防が取り入れたとか、最新の〇〇国戦術だではなく、自分の地域にあった戦術を考えて構築し装備を導入していきましょう!  参考資料 ・京都の歴史と消防~千年都の都市防火性能~ https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/952738  ・PROJECTFIRE205 https://drive.google.com/file/d/1oFggeU1-ohlv871MnDwW8ce_gPnRkZ3Q/view?usp=drive_link  関連スライド ・火災戦術と戦略 https://www.canva.com/design/DAFtKrqGr9k/SW_eZ-eU5wWpTXXWf2TePA/view?utm_content=DAFtKrqGr9k&utm_campaign=designshare&utm_medium=link&utm_source=publishsharelink     


コラムについて

 スライドは体系的に学ぶことができるというメリットがありますが、ちょっと調べたい、知識を確認したいという場合には不向きだと気づきました。そこでコラム記事として「ちょっとした知識」を投稿していきたいと思います。また、スライドが火災ばかりという状況もあるため救助系も少しずつ増やしていければと思います。

町火消の垂直換気戦術

垂直換気戦術と言えば米国消防のお家芸ですが、日本でも江戸時代に使われていたことはご存知でしょうか?私は知りませんでした。ぜひこの知識を共有したいと思い今回はこのコラムを執筆しました!

ポイント

・町火消の垂直換気戦術は「屋内進入」をするためのものだった。
・必要な戦術は必要だから生まれる。戦術に新しい、古いはない。

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