【受験研究】中学受験vs高校受験〜両方経験した東大卒が比較してみる〜

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【受験研究】中学受験vs高校受験〜両方経験した東大卒が比較してみる〜
じゅそうけんライティングチームは幸運なことに、東大卒戦コン勤務の優秀なライターを抱えることができた。
彼は中学受験、高校受験の両方を経験し、東京大学に現役合格したという経歴を持つ。今回はそんな経験者の視点から、就職まで見据えて中受・高受のどちらが良いのか、比較検討記事を書いてもらった。

それではやっていこう。

一定以上の所得がある家庭において、「中学受験をさせるべきかどうか」は永遠のテーマである。本稿では、稀有にも中学受験と高校受験の両方を経験した筆者が、それぞれの進路が大学進学後の人生にどのような影響を与えるのかについて、忖度なしに論じる。
これから子どもの教育方針を考えたい保護者の方々、あるいは(いるかはわからないが)これから自分自身が中学受験をするかを考えている読者にも、本稿が一助となれば幸いである。

1. 筆者の経歴

まずは筆者の経歴を簡単にご紹介する。
〜中学受験〜
小4から塾通い開始。当初は海外帰国生としての受験を検討するが、結局一般入試で首都圏の私立中高一貫校に合格・進学。途中で家族の転勤により、遠方の公立中学校に転校。
〜高校受験〜
転校後、地元の私立中高一貫校と公立高校に合格し、公立高校に進学。
〜高校卒業後〜
現役で東京大学理科一類に合格。大学院修士課程まで進学し、修了後はコンサルティング業界に就職。現在は就職2ヶ月目。

2. 学力の差異:中学受験をしないと「3年の遅れ」

多くの読者が最も関心を持つのは「学力の差」だろう。
中学受験を経験する生徒の多くは、小学生という精神的に未熟な段階で、大学受験生並みの学習スケジュールを強いられる。筆者は自ら望んで受験に取り組んだため、当時の経験は今でも楽しい思い出であるが、そうでない子どもにとっては極めて過酷な体験だと思われる。
では、中学受験経験者と非経験者で、学力にはどれほどの差が生じるのか。筆者が中高一貫校から公立中に転校し、高校受験の勉強を始めた際、「これは3年前にやった内容だ」と感じる場面が頻繁にあった。
たとえば数学を例に取ると、科目名こそ異なるものの、高校受験範囲には sin/cos のような特殊関数や、極限・複素数といった近代数学の概念は登場せず、計算力と空間認知力で突破できる。実質的には中学受験で習得する算数と大差ない。
国語は古文・漢文が加わるものの、本格的な文法学習は高校以降であり、結局は現代文の読解力がものを言う。
理科や社会に至っては、むしろ中学受験の方が雑多な知識の暗記量が多く、計算問題のテンプレ化が進んでいる高校受験の方が易しいと感じたほどである(これは計算が得意かどうかで個人差があるかもしれない)。
英語は新たに加わるが、中高一貫のトップ校でも英検準2級までの単語が中心であり、さほど高難度ではない。
要するに、高校受験は英語が加わる以外は中学受験の延長線上であり、学習内容に大きな違いはない。よく「中学受験は小学校範囲の応用問題に特化しており、中高の学習に進むべき」という中受批判があるが、それは中学受験の問題を本質的に理解していない意見である。応用力が鍛えられていれば、新たな概念の吸収速度も高まる。
つまり中学受験をしない場合、学力面で実質3年分の遅れを取る可能性が高く、大学受験においてはそれが大きなビハインドとなりうる。

3. 環境の差異:公立中は「地元の縁」、中高一貫は「都会の縁」

学力以外にも、環境面で大きな違いがある。
まず、部活動やクラブ活動の選択肢が大きく異なる。筆者の体感では、中高一貫校では部活動・同好会の数が公立中学校の倍以上は存在していた。
また、中高一貫校では生徒の文化水準が相対的に高く、学校行事の企画も生徒主体で進められ、自由度・完成度ともに非常に高いものが多い。
もちろん全ての私立や中高一貫校がそうだとは限らないため、学校を選ぶ際には偏差値や進学実績だけでなく、学内生活や行事などの「質」にも注目すべきである。
もう一つの重要な要素は「人的ネットワーク」である。
筆者は中高一貫校・公立中学校の両方に在籍した経験があるため、それぞれで築かれる人間関係を比較できる。
中高一貫校出身の同期は、高学歴かつ大学院進学者が多く、難関大学を一般入試で受けるのが当たり前で、浪人も厭わない。大学入学後も繋がりは強く、サークルやバイト、大学の講義の情報などの情報共有が活発になり、就活でも先輩・同級生からアドバイスを受けたり、情報交換が活発に行われたりする。実際に筆者の周囲でも、同窓ネットワークを通じて企業の採用情報を得たり、そこからリファラルで採用されたりするケースも珍しくない。
 
一方、公立中学出身者は大学進学率が50%程度にとどまり、高卒や専門卒で社会に出る人も多い。地方の中核都市という平均的なエリアでもこの状況であり、特に目立った一芸に秀でた人も少なかった(美容師志望者は一定数いたが、これは全国的傾向かもしれない)。彼らは地元コミュニティや自治体・地元企業との繋がりを築きやすい。地域行事への参加も盛んで、肩肘張らない友人関係を育みやすい環境ではある。

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