媒体の読者ニーズが何か探るのが、おもしろい物語を書くために最重要

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媒体の読者ニーズが何か探るのが、おもしろい物語を書くために最重要

この記事の作者はプロのラノベ作家です。


Q,最近、おもしろいストーリーの条件とは、以下の2つを満たすモノかなと考えているのですが、合っていますでしょうか?

①ログラインを明確にし、主人公の目的達成に近づいていくようにする。


ONE PIECEなら、「俺は海賊王になる!」というのがログラインで、海を航海して海賊王の宝に近づいていくのが目的達成の過程になります。
この主人公が目的に近づいているという状況を常に維持しないと、途端につまらなくなると、感じています。


恋愛物で、二人が相思相愛になると物語が終わってしまうのはこのため。


また序盤にログラインを早めに提示しないと、話が意味不明になって読者に離脱されやすいと感じています。


②そのジャンルにおける読者ニーズを常に盛り込む
なろう系異世界恋愛なら、溺愛とざまぁ。なろう系ハイファンタジーなら、無双、成り上がり、モテ、勘違いアゲなどです。


ログラインに沿ってストーリーを進めた上で、これらの美味しさを上手に盛り込んでいかないと、ウケないと考えています。
まとめると、おもしろいストーリーの条件とは


冒頭で、明確にログラインを示した上で、それに沿って物語を展開し、そのジャンルの読者ニーズをてんこ盛りしていくこと。
だと思いますが、いかがでしょうか?


A.頂いている内容はほぼ正しいです。

まずログラインを明確にしなければいけない理由は、実は媒体(ネット小説か、新人賞オリジナル小説か、漫画原作か、漫画ネームか)によって若干異なる部分があるのですが、結果論としてログラインを大切にしなければいけないというのは間違いありません。


将来サッカー選手になりたいと思っている少年の物語であれば、この少年は必ずサッカーの練習を日々しているはずであり、逆にもしサッカーの練習をしていないと「なんでプロサッカー選手を目指しているのにサッカーの練習をしていないの? ログラインに沿って物語が展開されてないのでは?」という、作品の主軸のブレに繋がります。


(その上で、すぐに強くなってぽんぽん勝ち上がっていくか、プロになるまでに大きな挫折を何回も味わうことになるかは、媒体によります。「将来はプロサッカー選手になりたいが、右足を事故で怪我してしまって練習ができていない少年」が出てきた場合、それはそれでまたログラインが変わります。)


『読者ニーズをてんこ盛り』にすることについては、特に媒体によります。


web小説であれば、主人公が大きな挫折に苦しんだり弱さを実感して悩むシーンは原則的に御法度ですが、漫画等では逆にこういった挫折が「どうするんだろう」という期待感を生み、盛り上がりに繋がることがあります。


そういった意味で、『とにかく主人公が最強で俺tueeeを見たいという読者ニーズ』なのか、『主人公が人間らしく様々な苦難を乗り越えながら成長していくのを見たいという読者ニーズ』なのかは、その読者層によって異なってきます。


その意味では、『読者ニーズをてんこ盛り』にしていくことは重要ですが、そもそもその媒体の読者ニーズとは何なのかということを探るのがより本質的な重要さと考えられるかも知れません。


2024年5月23日に作成した記事


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