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医療の闇 Ⅲ

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医療の闇 Ⅲ
【3. 投薬の基準値は誰のためのものなのか】
 なぜ、風邪で抗生物質が処方されるのでしょうか。

 ほとんどの場合は、気休めです。薬を出しておけば、患者さんは「これで治る」と安心し、医者も「二次感染を防げるだろう」と期待するからです。

 風邪を引くと、それを治すために免疫力の大半が使われるため、別の微生物に感染しやすくなります。この二次感染を防ぐために、抗生物質を処方する医者がいまだにいます。しかし現在、抗生物質に二次感染を防ぐ効果がないことがわかっています。

一方、抗生物質は、細菌性の感染症で重症化している人には効果があります。その場合も、先に腸内細菌叢を整えておく必要があります。そうしなければ免疫力が低下し、いくら二次感染を防げたところで、治る力が弱まってしまうからです。

 このように、抗生物質は医療に必要な薬であるけれども、気休めに飲んでいい薬ではない。とくに風邪で飲んでよい薬ではないのです。

 日本の医療の現場では、抗生物質以外にも、必要のない薬が数多く処方されています。
 高齢者に処方される薬も大半が必要のないものです。

 厚生労働省が作成した「高齢者の医薬品適正使用の指針」(2019年6月)によれば、65~74歳の3割、および75歳以上の4割の人に、それぞれ5種類以上の薬が処方されているといいます。
薬剤師が訪問している在宅療養患者では、飲んでいる薬の種類数の中央値が、7種類だったとの報告もあります。

 また、保険薬局585施設を対象とした調査によると、「とくに慎重な投与を要する薬物(簡単にいえば「副作用がある薬」ということ)」の処方が、約4分の1もの高齢者に見られたとのこと。多く使われていたのは、「ベンゾジアゼピン系催眠鎮静薬(ハルシオンなどの睡眠薬)」「抗不安薬」「非ステロイド性抗炎症薬(ロキソニン、バファリン、ボルタレンなどの解熱・鎮痛・抗炎症剤)」など。決してめずらしい薬ではないでしょう。

 たくさんの薬を飲むことを「多剤服用」といいます。最近の研究では、6種類以上の薬を高齢者が飲むと、副作用のリスクが高まることが報告されています。めまいが生じて転倒したり、認知機能が落ちたり、寝たきりになったりするケースも起こっています。

 健康に過ごしたくて飲んでいるはずの薬が、寝たきりの状態をつくっている。では、その薬はいったいなんのためにあるのですか。
高齢者の持病で多いのは、糖尿病や高血圧症、脂質異常症など。いずれも生活習慣病の仲間です。これらの診断には基準値が定められていて、それを上回ると「病気」と扱われます。そうして薬を飲むように医者にいわれます。

 では、その基準値は誰が決めているのでしょう。それぞれの専門医が集まる学会です。学会をバックアップしているのが、製薬会社という巨大スポンサーです。
 医療の現場において、製薬会社の力は強大です。その製薬会社にとって、基準値は利益を左右するバロメーターです。基準値を少し厳しくするだけで、何万人、何十万人が「薬を飲む患者」になるのです。

もしも医療が本当に患者のためのものならば、基準値を投薬の指標としないはずです。薬を処方する前に、食事の改善を徹底するでしょう。生活習慣病は、それを起こしている生活を根本から改善しない限り治りません。治らない限り、患者は病院に通い、薬を飲み続けることになる。

その薬は1剤、2剤と増えていくでしょう。そのほうが、食事療法を行うよりはるかに得になる人たちがいる。薬を大量に処方することで利益が集まる場所がある。そこが医療界において大きな力を持っているのは、事実なのです。

サプリメントも同様で、飲む必要のないサプリが市場で無駄な市場を産んでいるのです。これはサプリ業者だけが儲かり、飲んでいる人の経済的負担、環境負荷、さらに副作用としての弊害がある可能性があります。

薬やサプリメントは体の中に毎日入れるものです。

品質や一人ひとりに合わせた必要量を正しい知識のある医師に、しっかり処方してもらいましょう。


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