皮革用塗料の専門家の視点で考える再塗装リペア
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“How-to/Know-how 革の仕上げについて”でも取り上げた同じテーマを別の角度から新たに書き下ろすシリーズ②再塗装リペア編
再塗装リペアにおけるできる人とできていない人には技術や経験以外に大きな差があります。それは塗装方法の選択肢です。職業であって報酬を貰うプロのようなできる人はスプレー塗装という選択肢を持っています。当然、筆や刷毛などの手塗りも想定内の工程です。大きな面積に対して均等に手塗りするスキルは必須ではありませんし、均一に塗装された後に手塗りで違和感なく塗装する技術も必須ではありません。部分的な補修に対しては手塗りの工程と技術が必要になり、そのあと部分的に補修した箇所とそれ以外を均すにはスプレー塗装が適任なのは間違いないのです。
「塗装のムラが出るので改善したい」
よくある質問の1つですが、これは習字で墨汁の製造メーカーに字が下手なのはなぜ?と聞くのと同じであって、筆に聞くのも間違いですね。小さい頃に同じ絵の具と筆でここまで絵を描くのに差が出るのかと驚愕したのを思い出します。墨汁や絵の具に求めるのは酷であって、塗装のムラを塗料で改善できないのと同じです。それらは個人のセンスと努力で解消する問題なのです。
SNSやwebの情報では再塗装リペアに対して筆や刷毛などの手塗りを前提にしているのを多く見掛けますが、私の考えとしては個人のスキルに依存するのでオススメはできません。絵を描くのがとても上手な方に限り、可能性のある手法であって多くの方にはあてはまりません。
そのような結論から大好評のHow-to/Know-howの番外編として、9,000文字に迫る新たな書き下ろしとなります。
■ 塗装工程の選択肢
■ スプレー塗装の導入
■ 皮革用塗料と革製品
■ タンナーが仕上げた革に対応する「再塗装リペア」のポイント
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