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第2章 上司を知る

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第2章 上司を知る
第1章でライバルをスポイルし、自分の仕事を取り戻した私であったが、第2章では物語は1年前に遡る。
丁度、私はジョブローテーションで新しい仕事になり、職場に新人が入ってきた頃である。

入社以来、上司にぼっこぼこにされてきた私であったが、この頃、少しだけ上司の態度が軟化したのである。

なぜだかわかるだろうか?

実は、この上司は常に新人をイビるタイプの上司だったのだ…。

つまり、今まで私が新人だったが、さらに新しい人が入ってきたことで上司のターゲットが変わったのである…!

この上司、最低だろ…?
でも人間ってそんなんばっかりじゃないかな…。

さて、上司の矛先が、新人に向いたおかげで私は少し心に余裕を持つことができた。
とはいえ、相変わらずボコボコにされていることには間違いなかった。

せめて人として扱われたい…。

そんなことばかり考えていた。

どうして、自分はこんなに上司にボコられるのだろうか?
常に私はその理由を考えていた。

上司はマイクロマネジメントをするタイプの人間だった。
一つでも上司の指示と違うことをすると烈火のごとく怒られる。

しかも、上司に確認しすぎると「自分で考えろ」とも言われ、自分で考えて行動したものが上司の意図に外れるとこれまた烈火のごとく怒られる。

なので、私は「どうすること」が「正解」かわからなくなってしまっていた。

上司に気に入られている韓国人の同僚がいた。
その同僚は非常に気がキツく、正直なところ、あまり好きなタイプではなかった。
だが、同僚は上司の受けはよく「一体私とその同僚の何が違うのだろう?」と私は一生懸命、同僚の観察をしていた。

今考えてみれば、これは全く意味のない行為であった。

なぜ意味がないって

同僚をいくら観察しても、同僚のコピーにはなれないのだ。
どんなに頑張っても、私は私にしかなれないから…!
私は同僚の観察ではなく他にやるべきことがあったのだが、この時は全く気がついていなかった。

この時の私は「私」と「上司」の関係しか考えていなかったのだ。

人間関係で問題があると、人はどうしても視野狭窄になってしまう。

自分と相手との間に問題があるんじゃないかと一生懸命考えてしまう。ここで大体の人は「自分」に問題があるのだとか、「相手」に問題があるのだと悶々と考えすぎて自家中毒になってしまう。

しかし、オフィスにおける関係性というものは1対1の関係性だけとは限らない。

組織というものは、様々な人がいて、それぞれの利害関係があり、それに基づいて人は動いている。

これに全く気づいていなかったのである。

つまり、「私」と「上司」の関係は「私」と「上司」だけの関係性に終わらない。
「上司」自身にも取り巻く利害関係があり、それが私に対する対応に影響を与えているのだ。

それに気づいた私には、やるべきことが二つあった。

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