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【イベント模様】伝説の脚本家・石森史郎 オンライントークライブ

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【イベント模様】伝説の脚本家・石森史郎 オンライントークライブ

シナリオランドではオンラインやオフラインイベントを定期的に開催しています。ライブ配信は、シナリオランドにご入会後、アーカイブ動画としてもご覧頂けます。

◆開催日:2021/7/18
◆イベントタイトル:伝説の脚本家・石森史郎 オンライントークライブ

今回のオンラインイベントでは、脚本家の石森史郎先生をお招きしトークライブを開催いたしました。
かつて大林宣彦監督は「石森史郎は、伝説の映画脚本家である」と評しました。

石森先生が執筆した、映画・テレビの脚本数は軽く1,000作以上を越えます。その中には、劇場版『銀河鉄道999』(1979年度の邦画興行収入第1位)、『約束』『旅の重さ』(毎日映画コンクール脚本賞)や盟友・大林監督との『青春デンデケデケデケ』(日本アカデミー賞優秀脚本賞)などもあり、現在も創作の最前線で旺盛な執筆を続けられています。

今回のイベントは、シナリオランドの中でも最長の5時間。ゲストの年齢も90歳と破格なものになりましたが、非常に得るものも多かったです。

前半は、大学卒業後に広告代理店の近畿広告(現・大広)入社したときのお話しから始まります。
「月給が1万円のときに、自分が手掛けたCMの評判が良いと1万円のボーナスが出た」
「そのときに何をするか? 銀座で美味しいものを食べるんですよね」
「美味しいものを食べたから考えなさい。と、自分を追い込んだ」
またその頃に、阿木由起夫さんこと野坂昭如さんとも仕事を通して知り合ったそうです。
なお、大広はその後、特撮作品『ザ・カゲスター』の製作も行います。
その際、かなり前に同社を退職した石森先生のもとに、メインライターとしてお声がけがあったとのこと。やはり何事も「繋がり」は大切ですね。

他にも日活や松竹での活躍、大林宣彦監督との出会いなど貴重なエピソードを伺いました。

後半は、事前に参加者から募った様々な質問について、ご回答頂きました。

中には、「石森先生が脚本家として嫉妬した存在は?」といった質問もありました。
先生の答えは「自分自身」だそうです。
「この男は、何でそんなことが考えられるのだろう……?」
「僕が考えつかなかったテーマがフッと展開していくこともある。凄い才能だと思う」
「机に向かうと違う自分がいる。僕自身もびっくりしている」
とのこと。
集中力と筆力が合わさると、こういう境地になるのかなとも思いましたが、シナリオに限らず執筆活動は一人で行うことが基本です。
自分自身がライバルであるのには、確かに! とうなずかされました。

イベント全体を通して感じられたことは、新しいものに対しても、石森先生はまず肯定するという姿勢です。
年齢を重ねると、「最近の○○は……」というスタンスになりがちですが、先生は真逆です。肯定して、背中をそっと押してあげる。
だからこそ、いつまでも若いスピリッツのままなのでしょう。
生き方としても見習いたく思いました。





◆プロフィール:石森 史郎(いしもり ふみお)
脚本家
1931年(昭和6年)北海道羽幌町生まれ。
大学在学中に書いた『晩鐘』がシナリオ作家協会新人シナリオコンクール佳作入選。
テレビ『ママちょっと来て』で脚本家デビュー。
1963年日活入社。映画『噂の風来坊』で映画デビュー。
日活時代の代表作『私は泣かない』が文部大臣グランプリ受賞。石原裕次郎主演『夜霧よ今夜も有難う』、吉永小百合主演『ああ、ひめゆりの塔』を最後に松竹に準社員として移籍。松竹では『栄光の黒豹』、『夕陽の恋人』、『約束』、『旅の重さ』、『同棲時代』、『愛と誠』、『ふれあい』、『凍河』、『博多っ子純情』(兼プロデューサー)など50作品を執筆。
その後フリーとなり、東宝で山口百恵・三浦友和主演『泥だらけの純情』、『狼の紋章』、東映では『暴力学園大革命』、『男組』、菅原文太主演『ボクサー』、東映アニメで『銀河鉄道999』、角川映画『ボビーに首ったけ』などを執筆。
大林宜彦監督との出逢いで『青春デンデケデケデケ』、小林桂樹主演『あの、夏の日 とんでろじいちゃん』、『告別』、『理由』を執筆。

テレビはNHK朝のテレビ小説、大竹しのぶ主演『水色の時』、銀河テレビ小説『青春』(山田風太郎原作・ギャラクシー賞受賞)、少年ドラマ『巣立つ日まで』、他。NHK名古屋『中学生日記』。日本テレビ『太陽にほえろ』ほか。TBS『虹のエアポート』他。テレビ朝日『五番目の刑事』ほか。テレビ東京『明智小五郎』他。関西テレビ『赤かぶ検事奮闘戦記シリーズ』、『横溝正史シリーズ 悪魔が来りて笛を吹く』。朝日放送松竹『必殺仕事人』は80作品を執筆。フジテレビ『ライオン奥様劇場』『私は負けない』『私は逃げない』などの嫁姑ドラマ他。テレビ作品は1,000本の脚本を執筆している。

監督作品は映画『虹をかける天使たち』、連続テレビ作品『たそがれに別れを』他。
舞台は初代中村錦之助演出・主演『鬼と人と』(大阪新歌舞伎座)ほか50作品。

【受賞歴】
『私は泣かない』で文部大臣グランプリ受賞。『旅の重さ』『約束』で毎日映画コンクール脚本賞、芸術選奨新人賞を受賞。『みちづれ』で日本民間放送連盟賞受賞。『光と風のきずな』で芸術祭優秀賞受賞。『青春デンデケデケデケ』で日本アカデミー賞優秀脚本賞受賞。2018年日本アカデミー賞功労賞受賞。
※Wikipedia



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