【イベント模様】小林流アニメシナリオの書き方講座 児童文学の脚色:後編

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【イベント模様】小林流アニメシナリオの書き方講座 児童文学の脚色:後編

シナリオランドではオンラインやオフラインイベントを定期的に開催しています。ライブ配信は、シナリオランドにご入会後、アーカイブ動画としてもご覧頂けます。

◆開催日:2025/9/28
◆イベントタイトル:小林流!アニメシナリオの書き方講座 ~児童文学の脚色:後編~

小林流!アニメシナリオの書き方講座」では、原作ものが多数を占めるアニメ制作の現場で求められる「脚色」の力に焦点を当てています。前編では児童文学の特性と脚色の考え方、即興ワーク、課題発注までをおこないましたが、今回の後編はその集大成。課題作品『杜子春』(芥川龍之介)を、架空の子供向けアニメ番組「こども古典シアター」として脚色する条件のもと、提出されたすべての脚色作品について、脚本家・小林雄次さんによる丁寧な講評がおこなわれました。



想定を大幅に超えて、講座は約3時間におよびましたが、それだけに密度の濃い講評となりました。講評では、児童文学ならではの表現をどう映像的に整理し、「見せ場」や「感情移入」を設計していくかが重点的に扱われました。特に、主人公の「感情のライン」を10分という尺の中でどう展開させるのかといった点について、詳細なフィードバックがなされました。

「地獄のシーンをどう魅せるか?」「繰り返し構造をどう短縮し、効果的にするか?」「主人公が成長したと伝える描写をどこに置くか?」など、原作の骨格を活かしつつ、視聴者に伝わる物語としての再構成が求められた今回の課題。小林さんからは「制約があるからこそ、脚本家の腕が試される」といった言葉もあり、脚本家としての思考力と技術力が磨かれる回となりました。

同じ原作・同じ条件のもとでも、参加者一人ひとりがまったく異なる脚本世界を構築していたことも印象的で、「読む力」「選ぶ力」「執筆する力」が試された講座となりました。

シナリオランドでは今後も、実践的なシナリオ講座を継続していきます。次回の展開にも、どうぞご期待ください!

⇒前編の模様はこちら!



脚色の原作

『杜子春』 芥川龍之介(青空文庫で公開中


講師紹介

小林雄次

脚本家・小説家
2002年にアニメ『サザエさん』で脚本家デビューを果たし、以後はアニメ・特撮やノベライズ執筆を中心に活動しながら、一般ドラマの脚本も手がける。
日本大学芸術学部映画学科、跡見学園女子大学、東京作家大学講師。日本放送作家協会常務理事。
<代表作>
『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』、「デュエル・マスターズ」シリーズ、「爆丸」シリーズ、「ウルトラマン」シリーズ、「プリキュア」シリーズ、『美少女戦士セーラームーンCrystal』、『牙狼<GARO>』、『天才てれびくん YOU』、『宇宙刑事ギャバン THE MOVIE』、『聖闘士星矢Ω』、舞台『六番目の小夜子』、他多数

(司会)高達俊之

プロデューサー、シニア知的財産アナリスト(コンテンツ)
アニメ製作会社トムス・エンタテインメントに16年間在職し、2017年にコウダテ株式会社設立。アニメ・映像等に関連したコンテンツ企画・製作・コンサルティングを行う。アニメ産業の白書である「アニメ産業レポート(刊:日本動画協会)」の執筆員。

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