女性向け恋愛小説を長く続けるための書き方。長期シリーズにする方法とは?
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この記事の作者はプロのラノベ作家です。
例外はありますが、女性向け恋愛小説を長く続けるためには、基本的には「ヒーロー役とくっつきそうでくっつけない、じれじれさせながらくっつくのは最終回」が一番お勧めだと思います。
結局読者は「この先どうなっちゃうんだろう」というハラハラ感を楽しみながら続きを読んでいくことになるので、
「この二人、両想いなのにくっつけない事情がある。どうなっちゃうんだろう」というハラハラ感が一番スタンダードということにはなります。
ロミオとジュリエットなどは、この代表的なパターンかと思われます。
ただ逆に言えば、「この先どうなっちゃうんだろう」要素さえ別に用意できるのであれば、二人がくっついちゃっても大丈夫です。
例えば超極端な例ですが、「第1話、一組の男女が恋に落ちて、くっつく。だが実は男の方は他国から来たスパイで情報を手に入れるためだけに付き合っているだけであり、必要な情報が手に入れられたらその女を殺せと命令されている。しかし女は、そんな事もちろん知らない」という話なら、別に1話目でくっついちゃってますがOKです。
「この男は、いつか女の本当に殺してしまうのだろうか」という「どうなっちゃうんだろう」が別に用意されているからです。
更に、男が途中から本当に女の事を好きになってしまい、愛を取るか国を取るかという選択に悩むことになるみたいなのがあれば尚いいかなとは思います。
という訳で一言でまとめれば、女性向け恋愛物を長期シリーズにする場合のヒットしやすい方法は、(例外もあるが)長期だったとしても二人の愛に障壁を設けて、くっつくのは最終回にするということかなと思います。
恋愛色濃いめであることのメリットは、当たり前ですが「誰かを好きになってしまう」というキャラクターの気持ちは人間の本能であり、理由が無くとも万人が共感を覚えられるものだからです。
(似たような例では、例えば「死んでしまうヤバい」というピンチも、人間の本能として当たり前のものであり万人が共感できるので強力、というものもあります。「キャラクターAは死んでしまう事に怯えているが、何故死んでしまうとヤバいのか理由が書かれておらず、共感できません」という読者は99.9%いません。)
恋愛色濃いめであることのデメリットは、濃すぎると読者を限定してしまうことかなと思います。
恋愛も入れながら恋愛以外の人間ドラマを描くような作品は年齢性別問わず受けることが多かったりするのですが(例としては、漫画ですが「ちはやふる」や「NANA」等)、ゴリゴリの恋愛色強めの女性向け作品等ですと、まず男性読者がついて来なくなります。
更に恋愛要素が強いと「リアリティなさすぎ」と一部の女性が離れてしまったりと、良くも悪くも「狭く深く」という作品になっていきます。
(が、もし100人の読者のうち1人でも超面白いと思ってくれる作品を書きたいという方針であれば、これはデメリットではなくメリットかもしれません。)
2023年10月17日に作成した記事
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