Web小説で最もウケる無双は、【格上を倒す】こと
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この記事の作者はプロのラノベ作家です。
Q.最近、最もウケる無双は、【格上を倒す】ことだと分析しています。
アニメ化まで到達する作品のほとんどはこれです。
これらの主人公は作中で最強の存在ではなく、最強の次くらいの立ち位置だったり、発展途上だったりします。
実際に、なろう、カクヨムでもこれがうまくできている作品は、かなりの評価をされています。
(このタイプの物語でWEBで評価を得るコツとしては、ストレス展開で一話のラストを締めくくるのではなく、必ず主人公が勝つか、優勢になって締めくると良いです。一話の終わり方が、評価にかなりの影響を与えます)
完全にストレスフリーなのが良いのではなく、適度なストレスを与えた上で、格上の敵を倒していくような物語が、もっともウケると思いますが、この分析は合っていますでしょうか?
A.正しい分析だと思います。
なろうやカクヨムにおいて、主人公の最強っぷりを発揮させる作品において格上の敵を倒していくような物語は爽快感を演出しやすく、アニメにしても戦闘の演出面で華があるのでメディア化にも相性が良いのは間違いありません。
ただ裏を返すと、主人公が最強っぷりを発揮しないでの面白さを狙う作品、例えば辺境の地でスローライフを満喫する系の物語であったり、女性主人公がイケメンヒーローで強い騎士団長に見定められるような作品(主人公自身が最強な訳ではない作品)では、格上の敵を出すことは意味が無くはないですがあまり効果は発揮されません。
この手の敵を倒す物語で一番分かりやすい例が、アンパンマンです。
アンパンマンでは、最初に何かしらの被害に合うキャラクターが登場し、場合によってはアンパンマン自身が顔をぬらされることで負けそうになるというある意味ストレスしかない展開が登場します。
被害に合うキャラクターがいない文字通り平和な回は、あまり多くありません。
その上でアンパンマンは最後に必ずその敵を倒します。バイキンマンであることが九割以上ですが、場合によってはバイキンマン以上のかなり強い悪役を倒す事もあります。
これについては「毎回そんなストレスを与えるような展開にして、読者(子供)は離れないのか? 主人公が一時的にとはいえ顔が濡らされて負けそうになる展開はやめた方がいいのではないか?」という疑問が生じると思います。
これに対する回答が「むしろそのくらいのストレスがあるからこそアンパンマンが敵を倒した時がかっこよくなって、アンパンマンが人気キャラクターになっていく」がほぼ模範解答であることは、アンパンマンが今なおその構図でアニメを制作していることから想像は容易です。
一点だけ気をつけなければいけないことがあるとすれば、格上の敵が現れて、その敵に主人公が勝てないかもしれないという雰囲気が長く続くことです。
こうなると、読者の中には「これもしかして本当に勝てないのではないか」という不安がよぎり、作品を読みたくなくなる可能性があります。
アンパンマンでいうと、アンパンマンが状況的に敵に負けまくっている状況がアニメ数話に渡って続いている状況です。
ストレスは重要ですが、かけすぎは読者離脱に繋がるので、良いバランスで扱えるとよい要素です。
2024年3月8日に作成した記事
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