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93一浪時代に後悔はない94二浪の計画95母の愚考96TK大を本気で

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93一浪時代に後悔はない94二浪の計画95母の愚考96TK大を本気で
目次
93一浪時代に後悔はない、そう言った息子
94話 二浪の計画
95話 母の考えた愚かな計画
96話 TK大を本気で目指すわけ


93一浪時代に後悔はない、そう言った息子

私は続けて話した。
「私、全落ちが決まったとき、息子に聞いたんです。
もし今、12月の受験校を決めたころに
戻れるとしたなら何をやりたいかって。
センターの過去問演習を、
もっともっと自力でやればよかった、とか
単語をもっと頑張れたはずだったとか、
何かあるだろうと思って。
反省するのにも時期ってものがあります。
来年同じ轍を踏まないためにも、
今ここで、彼に一浪の過ごし方を整理して、
反省してみて欲しかったんです。」
先生は静かに聞いていた。
「そしたら、息子、 
やりたいことなんて何もない。あれ以上は無理。
もう一度そこからやり直しても
きっと同じことしかできない。
やるだけやった。限界だった。
後悔はしていない。
って言ったんです。何も悩まず即答でした。 
だから、私も後悔はしていません。」
そこまで聞いて先生はゆっくり話し始めた。
「イチロー君は考える力は非常にあります。 
ただ、難関大を目指して、
何年も頑張ってきた生徒と比べると
問題を解く時間と経験が少なかったのは事実です。
そのあたりは、出題傾向など
問題の相性を合わせられる大学や学部を選ぶことで
補い、合格を目指す指導をしてきました。」
確かに同じWやR大で同じ試験科目であったとしても
そこはいい、ここはダメというのがあった。 
偏差値的にはかなり下のN大だって 
そこはいい、ここはダメがあったっけ。
「本当に詰めに詰めた、怒涛のような一年でした。
よくついてきたと思います。
時には涙ぐんでいましたからね。」
・・・そうか。そうだったのか。
もっともっと頑張れると思ったけれど、
あれが彼の限界だったのか・・・。
「あの、先生。
後悔はしていないのですけれど・・・疑問はあります。
聞いてもいいですか?」
先生は どうぞ とうながす。
「WやR大など、
難しい大学を落ちてしまうのは解るんです。
でもなんで、私の好きな大学や
その下の大学まで落ちてしまったのでしょう。
Wの数学ができたというお話でしたが、
息子には実力があるんだか、無いのだか、
実際解らないのです。
二浪しないでとりたかったら、
12月から私の好きな大学等の
過去問をやってれば・・・(取れたのでしょうか?)」
先生は最後まで聞かずに
「12月の時点でそれをすることは私が許しませんでしたよ。」
と言った。
イケメン先生はどうしても伝えたいことがあるときは
少しかぶせて返事をする。
その口調は
解っていない! と言いたげだった。 
息子をイケメン先生に会わせたのは去年の3月の終わり。
スタートしたのは実質4月からだ。
先生が使える時間はW大まで11か月足らず。
R大だと正味10か月かもしれない。
偏差値30からのスタートで、
「付属大より上をお願いします!」
と言ったのは、こちらサイドだ。
私の好きな大学は付属大とどっこいだ。
先生はMARCH R大 を取る計画を立てた。
物理が固まったら、化学を初めて 
Wを視野に入れてもいいと言っていた。
12月の頭だと8か月が過ぎただけで
全体の3/4というところか。
確か、微積が終わるか、終わらないか、という頃だった。
傍で見てると、どん詰まりの時期のようでも、
先生にとってはまだ
全体の1/4の時間が残っている。
割合で考えたら、時間は結構残っている計算だ。
先生が指導したいことが
終わってはいないけど
でもほぼスケジュール通りに進んでいる。
さあ、集中して総仕上げ、ってときに、
もう無理です。志望大学下げます。
その対策をお願いします。
って言うのは
確かに話が違うよな・・・。
ウチはダメだったけど、
イケメン先生は毎年そうやって
生徒に合格を取らせているのだし。
ここで逃げたら何にもなりません。  
ということだ。
今解った。
「Wの過去問などは、問題がなくなるくらいやらせました。」
先生が言ったのはそれだけだけど
その言葉には
可能ならそこを目指したい、そういうお話でしたよね? 
が含まれているように思えた。
そうです。
確かにそんなお願いをしてのスタートでした。
そうです。
私が逃げようとしてました。
だいたい始めから、
私の好きな大学を第一志望として目指していたのなら
他塾をすすめられていただろう。
なんていうか、イケメン先生の塾は
そういう、その子に合わせてなんでもありの塾ではなくて、
難関大を目指す子だけを集める塾なのだ。
(先生のつながりで人から頼まれてしまい、難関大学志望以外の子を預かったことはあるけれど基本は受け付けない、と確かに聞いていた。)
そうだったよな。
私たち親子がそれこそ、
そうしてくれと頼んでいたんだった。
確かに先生も息子も最初に決めた大学以外は
受けることすら望んでいないようだった。
私一人がオタオタしてたって訳ね。
母の老婆心はなんて受験の妨げになりやすいのだろう。
私は反省しながらこう言った。
「解りました。じゃあ先生、今年はどうしましょう?」

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