【デッドキャットバウンス】相場の急落→急騰時に注意すること

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【デッドキャットバウンス】相場の急落→急騰時に注意すること

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株式投資をしていると、相場の暴落は何度でも経験しますね。

このコンテンツでは、急落後の急騰、いわゆるデッドキャットバウンスについて考えます。



落ちてくるナイフは掴むな

相場格言?で「落ちてくるナイフは掴むな」という言葉があります。


相場急落は売りが売りを呼ぶ展開。下落の真っ最中に掴むとそのまま下落することが多く、「押し目買いのチャンス!」と予定外のナンピン、特に信用買いでのナンピンをすると危険だということです。


実は下落の始まりに過ぎなかった、ショックの始まりだった…ということもあります。


特に個別株で悪材料が出た後の下落では、適切な株価が1/2や1/3になったと市場に認識されることもあります。自分の考えが間違っている可能性も考えて、安易に落ちるナイフを掴む癖は付けない方がよいでしょう。


株価が落ち切ってからゆっくり買えばいい…と言いますが、落ち切ったのかどうかは後から見ないと分からないんですけどね。



デットキャットバウンスの可能性を考える

「デットキャットバウンス」という言葉があります。株価が急落した後に一時的に起きる反発のことですね。英語では “Dead Cat Bouce” で、死んだ猫でも高いところから落とせば弾むということから来ています。


例えば、話題の1987年のブラックマンデー。

急落の後に一度急騰して、再度2番底を付けに行っています。


https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%83%87%E3%83%BC



記憶に新しいコロナショックのチャート。


https://www.nikkei.com/article/DGXMZO57564380S0A400C2000000/


最初の下落で下ヒゲを付けて、一度上げ。しかしまたそこから下落。また上げて、また下落。現在進行形で見ると、後から振り返ってチャートで見るのと違って、「これは底打ちか!」みたいに思っちゃうんですよね。上がるのも日経平均1,000円以上上がるという。


さて、暴落後の急騰。

これはデッドキャットバウンスなのか、そうではなくて底打ちなのか。


そんなの、分かる訳はありません。


明日からぐんぐん上がっていって、この安値を割らなかったら底打ちだった、底を割れたらデッドキャットバウンスだったというだけです。


一度上がって底っぽいと考えて買うと、こうなっちゃうかもしれません(なおKeyさんはネタでツイートしてます)。



https://x.com/Key_amzn8/status/1820637031980253259



考えないといけないのは、「ここからさらに急落して想定外の安値を付けても大丈夫か」です。

信用取引でやっているなら、想定外の下落をしても耐えられるか。メンタルを含めて。現物株だけなら、自分のリスク許容度を再確認しましょう。銘柄変換をしなくてよいのかも考えます。


下落時のポジション量・銘柄についてはこちらの記事で書いたので、これも見てみてくださいね。

https://lounge.dmm.com/detail/8268/content/41485/



乱高下で欲張るな

急落→急騰→急落…こんな相場でX(Twitter)を見ると、


「今日上がるなら昨日買っておけばよかった!」

「昨日売っていれば…」

「明日上がりそうだから今日買った」


など、急に短期目線になる投資家をよく見ます。


そりゃ、暴落前に売って、底で買って、急騰で売って、また下がったら買い戻して…とできれば最高ですが、そんなのできる訳はありません。


間違えると往復ビンタになるのがオチです。


今日明日の株価を予測するより、大切なのは資金管理。


想定外の暴落をしても自分は耐えられるのか、その後にどう体制を立て直すのか。どうなったら買い戻しを始めるのか。


こちらの方が大事です。



VIXが高いうちは買わない

相場が急変動(特に急落)するときは、VIX(恐怖指数)が高くなります。


VIXは株式市場のボラティリティ(価格変動の激しさ)を測る指標です。

今後の株価がどれくらい変動するかを予測するものとされ、不安や恐れが高まると、この指数も上昇します。相場が急落するとき、市場に不安材料が多いときや、経済的な不透明感が強いとき、VIXは高くなります。


通常、VIXが急に高くなるのは急落のタイミングですが、VIXは下落も上昇も含めてボラティリティの高い状態を意味するので、急落・急騰と乱高下が続くときはVIX高値が継続します。


日経平均のVIX(日経VI)は平時は20以下くらいですが、○○ショックのタイミングでは急騰します。

最近、日経VIが60を超えたのは、2001年のITバブル崩壊初日、2008~2009年のリーマンショック、2011年の東日本大震災、2020年のコロナショック、2025/8/5の植田ショックです。


私の場合は、VIXが高いうちは買い戻しや買い増しをしないようにしています。

乱高下しているうちは相場が不安定で、難易度が高いと考えています。次第に不安定さがなくなって、安定相場になりVIXは低下するはずです。その頃には相場は底を付けて上がっているかもしれませんが、必ずしも大底で買えなくても、大損のリスクを取るよりはよいのではないでしょうか。


必ずしも日経VIが20まで下がる必要はないと思いますが、少なくともVIXが上がっている最中、特に高い時期には新規買い、追加買いをするのは避けた方が再現性の高いパフォーマンスを実現できる…というのが私の持論です。



ショックの理由は後から付けられる

株価暴落時、「暴落の理由がないから大丈夫」というツイートを目にします。


しかし、ショックでまさに下がっているときは、何で下がっているのか分からない、売りが売りを呼んで加速しまうんですよね。


ニュースでそれっぽいことを言っていても、後から理由が出てくる。

例えば、米国の利下げ期待で「景気減速の指標が出ると金利低下期待で株価にはプラス!」と言っていたのが、その後は「景気悪化の兆候で株価下落」です。市場の雰囲気も、市場参加者の言うこともコロコロ変わります。

同じ考えにこだわるのではなく、株価や金利の動きに合わせて、柔軟にニュースを受け取る必要があります。


なので、「暴落の理由がないから大丈夫」と思うのは基本的には危険な考えで、暴落したらまずは受け入れて、資金管理・銘柄を見直すことが大事だと思っています。

ショックの理由は後から出てきますよ。



・落ちてくるナイフは掴むな

・デッドキャットバウンスの可能性を考える

・乱高下で欲張るな

・VIXが高いうちは買わない

・ショックの理由は後から付けられる


これは覚えておいてください。


私は急落時には安全を優先しているので、急落→急騰でそのまま上昇トレンドになった場合のパフォーマンスはよくありません。


ただ、急落でポジション縮小が遅れたり、初期に買い増しをしてリスクを上げる癖を付けると、いつか大損してしまいます。


日頃から資金管理、急落・ショックの対応を考えておき、いざという時に慌てないようにしておきましょう。



以上です。


放射線科医ふくろう


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