Web小説の企画力アップの訓練方法。なろうからの書籍化の近道とは?
テキスト
- 内容
- ライブラリ
Q.作家志望の方からの質問
主にWEB小説で書籍化を狙うためには2つの能力が必要だと考えています。
1つはおもしろい企画を生み出す能力。
もう1つは、短時間で10万字以上、クオリティを確保しつつ書き切る能力です。
おもしろい企画を思いついても、途中の展開に失敗すると、そこで人気がガクと落ちます。
そこで、私は主に後者を鍛えるのが書籍化の近道では?と考え10万字以上書いて完結させるようにしています。
こうすることで、WEBコンテストへの応募基準も満たせます。
ただ、これをやると、企画力を身に着けることはできない気がします。
企画が悪いと、やはり爆死します。
そして、企画が良いか悪いかは、実際に投稿してみないと、わかりません。
企画力を身に着けるためには、やはり短編を時々書いて投稿した方か良いでしょうか?
効率よく企画力を磨く方法がありましたら、教えてください。
A.プロのラノベ作家が回答します
結論的には、10万字以上をもって小説を完結させるまで書き切る事が、一周回って企画力を身につける事に繋がると考えています。
なので、基本的には10万字書き切りを推奨しています。
(ただし何回か失敗する前提なので、絶対に1年以内に書籍化まで辿り着かなければいけない的な時間的制約がある場合を除きます)
というのも、良い企画というのはある日突然ゼロベースからふっと湧き出てくるものではないと考えているからです。
大体の場合、
まず10万字以上の作品を書いてみる
↓
失敗する(評価されない)
↓
何故失敗したのか、何故自分の作品より文章力がない作品が評価されているのかを考える
↓
評価されるにはどのような要素が必要なのか分かってくる
↓
その要素を自分なりに取り入れるにはどうすればよいか考えてみる
↓
自分に向いた良い企画が思いつく
というループの果てに良い企画が生まれることが多いです。
人によっては、「自分で作品を書く前に、市場で受けている作品について研究して受けやすい要素を調べだした後に、企画を書いた方が効率がよいのでは」という意見を持つ方もいらっしゃると思います。この意見も一つの考え方として決して間違っていません。
ただ個人的に感じるのは、このパターンだと
「なろうで受けやすい要素は頭では分かっている。しかし毎日更新という執筆頻度の中で、その要素を自分の作品の中でうまく表現することができない。何故かズレていってしまう」
のような、自身の執筆力や物語の展開力の不足により、結局途中で作品がおかしな方向に向かい始めてしまうという現象が起きやすいです。
そのため、おもいしろい企画をおもしろく展開し続けるためにも10万文字以上を書き"慣れている"力というのは必要になってくるのではないかと考えています。
その意味で、個人的には10万文字以上をとりあえず書いてみるという事をオススメしています。
誤解を恐れず言えば、最初に書く作品は変に評価を取るよりもほとんど評価を取らないという結果になった方が、「何故ダメだったんだろう」という考察を得られるという意味で価値があるのではないかと感じます。
ただもし、「なろうで既に10万文字以上で完結する作品を5,6作品以上書いている。しかし良い企画が思いつかない。それでも10万文字以上完結作品を尚も書き続けるべきか」という場合であれば。
もちろんなおも7,8作品目を書く事は非常に効果があると思うのですが、より
「何故受けなかったのだろう」
「逆にどんな要素があればもう少し受けただろうか」
「今流行っている作品は一体何が受けているのだろうか」
「今流行の要素を自分の新企画にも取り入れることができるだろうか」
という考察に注力してみる必要があります。
(ただ正直、なろうで10万文字以上の作品を5~6作品以上書けている人はそれだけ「書き続ける」という才能と努力があることが確定しています。数打つ事が大事とされるなろうにおいては、このまま続けていけば、いつか成功すると思います)
2023年10月22日に作成した記事
エンタメノベルラボに入会するとより高度な情報が閲覧できます
ぜひ入会してください!
-
ラノベの書き方で重要なのは「主人公キャラの好感度を下げない」こと
この記事の作者はプロのラノベ作家です。 今回は、中級者以上の向けの内容となります。 小説の…
テキスト -
「切ない系の青春恋愛小説」の書き方。作家わかつきひかる先生の小説講座
作家わかつきひかる先生の小説講座 わかつきひかる先生は、ラノベや時代小説、官能小説など幅広…
動画 -
有名作品と小説のストーリーが似てしまったら?パクリと言われるの?
この記事の作者はプロのラノベ作家です。 答えだけを先に述べれば、ストーリーが似るのを無理に…
テキスト -
ラノベではキャラが最重要だがWeb小説ではテンプレの方が評価される矛盾
この記事の作者はプロのラノベ作家です。 ライトノベルでは、キャラが一番大事です。 非常に難…
テキスト -
小説の書き方「視点変更を原則使わない方が良い訳」メリットとデメリット
この記事の作者はプロのラノベ作家です。 小説の原則として視点変更はあまり使わない方がよいと…
テキスト -
小説の執筆速度の上げ方。質を保ちながら作品を量産するための考え方
この記事の作者はプロのラノベ作家です。 結論としては、クオリティを保ちつつ執筆速度を上げる…
テキスト -
小説の原稿の文字数が想定より足りなくなってしまった場合の対処法
この記事の作者はプロのラノベ作家です。 原稿の質を落とさずに文字数を増やすコツは「キャラの…
テキスト -
プロ作家によるラノベ新人賞対策講座。冒頭20ページで読者を引き込む方法
「物語の冒頭20ページで読者を引き込む方法」複数のライトノベル新人賞を受賞したプロ作家によ…
動画 -
小説の批評が受け入れられず作品を改稿できない場合の対処法
Q.作家志望の方からの質問昨年末から自作の小説の批評に対して、極端なほどガードが強まってお…
テキスト -
小説の文章の書き方。「……」「ーー」「!」の効果的な使い方。初心者向け
Q.作家志望の方からの質問 今回は、三点リーダー等の使い方についてです。 あたしは、よく「…
テキスト -
小説でキャラの魅力を引き出す法則とわかりやすさが矛盾した場合の解決法
Q.作家志望の方からの質問 私は主人公とどんな関係性であろうと、物語に大きく関わらないキャ…
テキスト -
小説の書き方。キャラに感情移入させるためのテクニックとは?
Q.作家志望の方からの質問先日、エンタメノベルラボの分析会でのフリートークの中で、キャラク…
テキスト -
ヒロインが主人公に面倒事しか持ってこないラブコメの書き方テンプレ
この記事の作者はプロのラノベ作家です。 ヒロインが主人公に面倒事しか持ってこないラブコメテ…
テキスト -
ラノベでウケるラブコメ小説テンプレ3つの型を解説
この記事の作者はプロのラノベ作家です。 ラノベだと特に主人公と二人or三人ヒロインの異性を…
テキスト -
男性向け女性主人公ラノベのテンプレとは?男バディをどうする?
この記事の作者はプロのラノベ作家です。 前提として、女性主人公の作品が完全なる男性向け作品…
テキスト -
書籍化される小説の特徴とは、テンプレに沿った上でキャラが魅力的な事
この記事の作者はプロのラノベ作家です。 小説には作者の個性──オリジナリティが一番大事であ…
テキスト -
女性向け恋愛小説を長く続けるための書き方。長期シリーズにする方法とは?
この記事の作者はプロのラノベ作家です。 例外はありますが、女性向け恋愛小説を長く続けるため…
テキスト -
ラノベにおける地の文の役割とは何?小説の本質的なおもしろさとは?
この記事の作者はプロのラノベ作家です。 小説の地の文の一番の役割は「読者からキャラクター(…
テキスト -
読者に好かれるラノベ主人公キャラの3つの条件。初心者向け小説講座
この記事の作者はプロのラノベ作家です。 読者は、魅力のある主人公キャラを好きになるし求めて…
テキスト -
ラノベ作家が教える小説のバトルシーンの書き方5つのコツ。初心者向け
この記事の作者はプロのライトノベル作家です。 バトルシーンで一番重要なのはわかりやさ。読者…
テキスト
オンラインサロン情報
エンタメノベルラボ
サロン紹介
- 運営ツール
- DMMオンラインサロン専用コミュニティ