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小説の書き方「視点変更を原則使わない方が良い訳」メリットとデメリット

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小説の書き方「視点変更を原則使わない方が良い訳」メリットとデメリット

この記事の作者はプロのラノベ作家です。


小説の原則として視点変更はあまり使わない方がよいとされています

その理由の一つに、視点変更というものが


「ストーリーを少し面白く演出できるというメリットの代償として、キャラクターを描くという面からかなりマイナスになることが多いから」


です。


※これは小説に限った問題であり、漫画やアニメはこれには当てはまらないことがあります。


視点変更の使い方にもよりますが、基本的には視点変更をしてしまうと読者は「そんな突然別のキャラクターの目線から物語を書かれても感情移入できない。主人公の目線で書いてほしい」となってしまいます。


言い換えると、主人公目線で物語を書いていると、地の文の表現等を通じて主人公のキャラ性が常に出ることになるので、主人公に厚みを与えることができます。


しかし、視点変更をしてる間はこの恩恵を全て放棄している状態なので、主人公を魅力的に見せるチャンスをそれだけ失っていることになります。


「逆に視点変更を使えば他のキャラを描けることになるから、主人公以外のキャラを引き立てるというメリットがあるのではないか」という考え方もあるのですが、これは主人公のキャラが固まりきったあとに有効な手段であり、1巻目では不利に出ることが多いです。

(ライトベルで他のキャラに焦点を当てるのは、4巻目くらいからの方が良いです。大ヒット作を分析すると3巻目くらいまでは、主人公のキャラを立たせるための構成を取っています)


一方で視点変更には、ストーリーや設定の面でメリットがあります

主人公が知らない情報も読者に伝えられるので、読者はストーリーの設定をより深く理解した状態で物語を楽しむことができます。


しかし、主人公が知っている情報と読者が知っている情報に乖離が生まれ、読者が主人公に共感しにくくなる=どこか神様の目線から物語を見るようになってしまうという現象が起きて、「ストーリーは面白いけどキャラは普通だね」という作品になりやすいとされています。


そのため、もし何か大きな狙いがないのであれば、ストーリーよりもキャラクターの魅力が重視されやすい新人賞系においては、視点変更はあまり使わないことがおすすめされます。

(新人賞では、視点がふらついていないかをチェックされるという話もあります)


※ただし、読者と主人公の間に情報格差を作ることが逆に狙いの作品(例えば、読者だけが主人公とヒロインが両思いであることを知っているが、作中の二人は互いに片思いだと思っているようなラブコメ企画等)は、いつ互いが両思いと知るのかという点で読み進めさせるという明確な狙いがあるので、こういった場合では視点変更は有効なこともあります。


※Web小説においては視点変更が、一話の中でされることがあるのですが、これはWeb小説ではキャラクターの魅力よりも、その場、その場での快感が重視されているためです。

Web小説の場合は、その場での快感を高めるために効果的だと判断されるシーンにおいては、視点変更をするのは有りです。


2023年10月27日に作成した記事


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