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ラノベのキャラの掛け合い。おもしろい会話シーンの書き方

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ラノベのキャラの掛け合い。おもしろい会話シーンの書き方

この記事の作者はプロのラノベ作家です。


掛け合いで重要なのは状況設定力

ラノベのキャラの掛け合い、会話シーンのうまさについてですが、(これは個人的な意見がかなり強いですが)文章力というよりも状況設定力が影響していると考えています。


言い換えると、会話シーンを描く文章力がどれだけ高い人でも、キャラクター同士が会話している状況設定がうまく作れていなければ会話シーンは面白くならないという考え方です。


状況設定力とは、「この会話は今なにを目的に行われているのかがはっきりしている。この会話の進む方向によっては誰か困る人間がいる」という言い方をしてもいいかと思われます。


具体例としては、極端ですが、「ヒロインキャラクターが住んでいる学生寮の冷蔵庫にあるプリンを自分のだと勘違いして食べてしまう。が、そのプリンは他のキャラクターAが大切に取っておいたものであることが判明し、翌日その学生寮で『プリンを盗んだのは誰か』というのでヒロイン以外の人間が大げんかを始めてしまっていた」的な状況設定が分かりやすいと思われます。


つまりこの会話は「プリンを盗んだ犯人捜しのために行われている」という目的がはっきりしており、かつ「大げんかが始まってしまっているが、犯人がヒロインだと割れたらヤバそう」という、会話の進む方向によっては誰か困る(この場合焦る)という現象が成り立っているので、恐らく誰が書いてもそこそこキャラクターが立つ会話になります。


(=このヒロインが、「ヤバい、犯人私なのに、私ですなんて名乗り出られる空気じゃない……!」的なことを言って、その上でちょっと焦るあまりおかしな行動を取っただけでかなりキャラが立っているように見えます)


一方で状況設定的にキツい会話シーンは、主人公が学校から帰る途中にばったりサブヒロイン的な人と会って、同じ駅に向かうまで一緒に会話するといったシーンです。


まず、この会話には目的がありません。読者目線的には、何故この会話シーンを見せられているのか分からない状況)


その上で、この会話がどう進もうとも誰も困ることがありません。


どんな会話になっても、最後は「ふーん」で終わるため、どれだけ文章力があってもキャラクターの個性が発揮できないということになります。

(それでもなおこうした目的のない会話シーンでキャラを立たせたいならば、西尾維新のように言葉遊びやキャラクターの口癖等、会話とは関係ないところで面白さを出すしかないです)


大きく上記のような例から、キャラ同士の掛け合い、会話が上手な小説の共通点は、そもそもその会話シーンが発生している状況自体が面白いものとして設定されているのです


2023年11月15日に作成した記事


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