小説の書き方。自作が面白いと自信を持てて読者からも評価されるには?
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この記事の作者はプロのラノベ作家です。
Q.書いた作品が自信作だとボロボロな評価となり、自信のない作品だと評価が良かったりします。
書き上げた後、この作品が面白いと自信を持てて、作品も評価されるようになるにはどうすればよろしいでしょうか?
御教授いただけますでしょうか?
A.自分の中に「これは絶対に正しい」という公式を何個も作っておくと良いです
こちらは大変難しい質問です。
心理的な要因もあり、「絶対100点を取った」と思っていたテストが80点だと落胆し、「全然できなかったし70点とれてれば良い方」と思っていたテストが78点であれば喜ぶ可能性もあります。
最終的な点数とその時の自分の感情は期待値とのギャップにもよるので大変難しい部分があります。
そんな中で、この作品は面白いんだと自信をもって言えるようになる方法として、
個人的にはよく「自分の中での公式を見つけよう」ということをおすすめしています。
少し変な例え話ですが、
3個のミカンが入った箱が全部で7箱あるときミカンは全部でいくつある? と聞かれた時、恐らく多くの人は「21個」と割と即答できるのではないかと思います。
九九を知らない人からすれば、「7個の箱をあけて1個ずつミカンを取り出して数えるなんて作業、すごい時間がかかるのになんですぐに21個だって分かるんだ!?」と驚くかも知れません。
しかし、九九を学んでいる人は3×7=21であるという事実をもう丸暗記しているので、この問題に自信をもって即答ができるのです。
そして重要なのは、この回答はいつでもできるという点です。
快晴で気持ち良い日にこの問題を出されても21個と即答することはできるでしょうし、恐らくものすごく落ち込んでいて何も考えられないような悲しい日にも、この問題を出されたら21個と正解すること自体は恐らく可能です。
そんな悲しい日に誰がそんな質問を投げてくるのかという部分は一旦無視しますが…
とにかく公式として「3×7=21」を覚えておけば、その時の自分の精神的なコンディションにかかわらず正解は21であるという回答を自信をもって言うことが出来ます。
そして創作において重要なのは、
この3×7=21のように、自分の中に「これは絶対に正しい」と、あとからブレないという公式を何個も作っておくということです。
九九と違って難しいのは、この公式を使いこなせるかどうかは人によって若干変わってくるという点です。
例えば料理の描写が上手な人であれば、「美味しい料理の描写×それを美味しそうに食べる美少女の描写=絶対にかわいい!」という公式を使いこなすことができます。
そしてこの公式を持ち続ければ、
疲れがたまってある日自分の執筆の腕に自信をなくしてしまった日が来たとしても、
「でも少なくとも自分が書いているこのヒロインは絶対に可愛いはず。だって美味しい料理の描写と、それを美味しそうに食べる美少女の描写を組み合わせてるんだから」とその部分については自信をもつことができます。
気分が良い日に「3個のミカン×7箱」の問題が正解できたのに、すごく気分が落ち込んでネガティブになってしまった日に突然「3個のミカン×7箱って、本当に21個なのかなあ……?」と不安になることは絶対ありません。
何故なら自分の感情がどんな状態であろうと、3×7=21という絶対的公式の事実はいつだって成り立ち、どれだけ心が落ち込もうがその部分だけは自信を持って間違いないと確信をもつことができるからです。
逆に何かについて不安になるということは、その部分の公式をまだはっきり自分の中で持てていないということになります。
この公式を自分の中で積み重ねるように何個も作っていくことが、評価される作品を作れる技術へと繋がっていきます。
そして公式によっては「主人公が○○○な性格であるという時に限り、△△△が×××をやるとかっこよく見える」のような条件付き公式も出てきます。
こういった公式が正しいかを判断するには創作仲間と談義をすることが一番有効で、少なくとも自分一人で判断することは大変難しいです。
その意味でもエンタメノベルラボという環境は創作仲間との談義環境として非常に向いているので、うまく利用できるとよいのではないかと思います。
2024年3月1日に作成した記事
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